<「僕の姉ちゃん」特集企画>

懺悔したい。杉野遥亮(すぎの ようすけ)の演技がこんなにいいって、最近まで知らなかった。なんとなく「FINEBOYS専属モデルもやってる長身イケメンの人」「少女漫画原作の映画によく出ている人」というふわっとしたイメージしかもっていなかった。

だが、今年2021年に彼が出演した作品で重要な役を演じていることが多く、役柄がみんな違いすぎてみんなよく、いい意味で驚いた。こんなに幅広い役ができる人だって、知らなかった!

本記事では、4つの作品を取り上げて、彼の魅力にせまりたいと思う。

ごく普通な新卒男子の日常を演じた「僕の姉ちゃん」

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(C)テレビ東京
益田ミリの人気漫画をドラマ化したこの作品は、年の離れた姉弟の、束の間の二人暮らしを描いている。杉野はちょっと独特で辛辣な姉・ちはるに押され気味の弟・順平を演じている。順平は新卒で会社に入社したばかり、平凡で純朴な青年だ。

この作品では、いたって普通の新卒男子を体現していて、イケメンオーラを完全に消していてすごい。仕事も恋もそんなにうまくいくわけではなく、若干さえない順平。成果をあげようと空回りしてお客さんに担当を変えてと言われてしまったり、せっかく意中の相手と映画デートに行っても明るいうちにさっさと解散してしまう。

上司の子守りをしていて一瞬で懐かれたら「結婚っていいな」「俺、いい父親になれると思うんだよね」などと語りだしてしまう青さを表現している。何だかんだ姉ちゃんに相談してしまう感じ、いい意味で現代っぽくなくていい。

「生活」を描いていて、ごはんは各自で用意するため、よくインスタント麺を食べていたり、二人の家が年季の入った一軒家なのもいい。

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黒髪スーツが眼福『東京リベンジャーズ』

<杉野遥亮>の魅力:小学生からヤンキーまで演じきる力がすごい

(C)和久井健/講談社(C)2020 映画「東京リベンジャーズ」製作委員会
人気コミックを映画化した『東京リベンジャーズ』では、主人公・タケミチ(北村匠海)の元カノ・橘ヒナタ(今田美桜)の弟で、タイムリープの秘密を知りトリガーにもなる橘ナオト役を演じた。

姉を救うために警察官になり、全力でタケミチをサポートするナオト役、原作をかなり再現していたと思う。基本クールでドライだが、姉のことになると熱くなる緩急を演じていた。
そして黒髪かっちりした髪型×スーツが似合う……!! 頭ちっちゃ! 足なっが!

だが、「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール」を見た今、この映画でヤンキー役も観てみたかったなという欲が出てしまう。

かわいすぎるヤンキー役で話題「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール」

<杉野遥亮>の魅力:小学生からヤンキーまで演じきる力がすごい

(C)日本テレビ
2021年11月現在放送中のドラマ「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール」で演じているヤンキー・黒川森生。前情報を聞いた時点では、へぇ~ちょっと怖い感じの役なのかな? と思っていたが、予想は大外れだった。

ドラマをご覧になっている方はわかると思うが、もうこの森生が! はちゃめちゃに! かわいいのだ。左目下に縦に傷が入ってるにもかかわらず、めちゃくちゃかわいいのだ。

そのあまりのかわいさに、日テレ公式YouTubeで “かわいい森生まとめ”が何本も公開されているほど(GJすぎる)。



森生は、地元では名前を出しただけで相手が逃げていくほどの有名なヤンキー(不良)。ケンカでつけられた傷のこともあり、バイトも見つからず、周りになかなか受け入れられない。視覚障害者である主人公・ユキコ(杉咲花)の通路をふさいでいることに気づかず、当たった白杖を思わず掴んでしまうが、ユキコに殴られ顔を覗き込まれてなぜか恋に落ち、熱烈なアタックを繰り返す。

<杉野遥亮>の魅力:小学生からヤンキーまで演じきる力がすごい

(C)日本テレビ
一見柄が悪い森生だが、とんでもなくピュアな様子に心を持っていかれてしまう。ユキコに白杖を掴んだことを謝りにきたとき、すでに白杖や点字ブロックのことなど、自分なりにいろいろ調べてきて彼女を驚かせた(おじぎめっちゃ深い)。ラブレターを書いてくるが、普通の字は読めないことに気づき後悔し、ものすごく大きな字で書きなおしてくる。

ユキコを敬い尊重しつつもグイグイアピールしてくるさま、さながらワンコのようで本当にかわいい。



そして単純にビジュアルもいい。杉野遥亮×黒髪ちょいウェーブ×柄ものの服、こんなに親和性あるってなんで今まで誰も教えてくれなかったのか。今まで思っていた彼の印象とは違うビジュアルだけど、これがいちばんいいのでは? という気がする。

<杉野遥亮>の魅力:小学生からヤンキーまで演じきる力がすごい

(C)日本テレビ
ちなみに、森生の頬の傷をつけた張本人であり、森生をライバルとしている獅子王(鈴木伸之)とのやり取りもかわいいので、そこにも注目したい。



ユキコと森生の恋がどう発展していくのか、今後の展開がますます楽しみだ!!

→第6話終了後からHuluでオリジナルストーリーの配信決定

まさかの小学生を自然に演じた「直ちゃんは小学三年生」

<杉野遥亮>の魅力:小学生からヤンキーまで演じきる力がすごい

(C)「直ちゃんは小学三年生」製作委員会
杉野遥亮演じる直ちゃんを主人公に、 渡邊圭祐・前原滉・ 竹原ピストルが小学校の同級生役という衝撃作だ。メイン4人の中で最年長の竹原ピストルは44歳で実年齢と35歳離れているし、成立するのだろうか? と思ったが、驚いたことにすぐに全員小学生に見えてくる。たたずまいといい、ランドセルを背負った歩き方といい、話し方といい、表情といい、小学生男子のそれなのだ。大人が無理して演じている感はない。

正直はじめ「ふざけた作品なのかな?」と思ってしまったが、それぞれのエピソードで語られるテーマも、子どもの視点ならではの悩みがあり、大人が見ても考えさせられることが多く、深くてなんだか切ないのだ。小学生の頃を思い出して、懐かしいような少しさみしいような、あたたかい気持ちになる。

<杉野遥亮>の魅力:小学生からヤンキーまで演じきる力がすごい

(C)「直ちゃんは小学三年生」製作委員会
杉野が演じる直ちゃんは、純粋で真っ直ぐな性格の小学三年生。半ズボンを穿き、キャップを逆にかぶっておでこを出している。4人の仲間うちで自分からケンカの種を持ち込むタイプではないが、単純でおバカなので、言いくるめられて謎の遊びに参加したりする。

わけへだてない目線を持っていて、野球が上手な女の子にキャッチボールしてと頼んだり、「(友達の一人の)山ちょが女だったら気持ち悪いよな~」という友達に「何で女だったら気持ち悪いの?」「山ちょが男だから友達なわけじゃないし」と言ったりする。変な先入観にとらわれてないフラットな目線、そして感じたことを率直に伝える姿勢、大事だな~とあらためて気づかされる。

うまく言語化できないのだが、ものすごく小学生なのだ。

→「直ちゃんは小学三年生」はParaviで配信中!

今後の活躍にも期待!!

じつに様々な役柄で楽しませてくれた杉野遥亮。今度はどんな役柄で驚かせてくれるのか、今から楽しみで仕方ない。

(文:ぐみ)