しかけ絵本の展覧会『しかけ絵本I 技法の歴史:開く、覗く、聞く、動く絵本』が、9月17日から東京・小平の武蔵野美術大学 図書館展示室で開催される。

しかけ絵本の歴史と仕掛けの技法を紹介する同展では、武蔵野美術大学 図書館展示室が所蔵する初期の貴重なしかけ絵本を中心に、2期に分けて約80点のしかけ絵本を展示。
構造体としての造本技術や独特の色彩表現、時間と空間を感じさせる立体的な仕掛けとスケール感など、グラフィックデザインや視覚表現の側面、さらに建築的な側面からしかけ絵本にスポットをあてる。

前期は、メッゲンドルファーやニスターらによるしかけ絵本によって19世紀に確立された様々な技法を紹介すると共に、レンズや光を通した遠近法によって立体的なイリュージョンを楽しむための視覚装置や、覗くことによってダイナミックな遠近感を演出する眼鏡絵など約40点を展示。後期では、20世紀を代表するしかけ絵本作者ロバート・サブダを中心に、ペーパーエンジニアとも呼ばれるデザイナーによる約40点のポップアップ絵本を展示する。

また、10月3日には横山正(東京大学名誉教授、元IAMAS学長)による講演会『私と仕掛け絵本――天才メッゲンドルファーに出会う旅』が開催される。