寺山修司による評論集、戯曲、映画をもとにした同作。
物語は、都電沿線の廃墟のような長屋で、万引き常習犯の祖母、無職の父親、ウサギを偏愛する引きこもりの妹と暮らす21歳のフリーターである「私」が主人公。人力飛行機によって抑圧された環境からの脱出を夢見る「私」の鬱屈した青春を、音楽と実験的な映像を交えて描く。
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主演を務めるのは、UAと村上淳の長男であり、同作で初の舞台出演を果たす村上虹郎。さらに、青柳いづみ、川崎ゆり子、斎藤章子、召田実子、吉田聡子らが出演する。また、名久井直子、穂村弘、又吉直樹、山本達久が参加予定アーティストに名を連ねている。
村上は舞台初出演にあたって「まだ実感が湧いていません、というのが正直な気持ちです。実際に舞台に立っている自分をまだ想像できません。貴重な体験、時間をスタッフのみなさん、観客のみなさんと共有できると思うと、今から楽しみです」とコメント。また、「本のジャンルの中では詩が今まで一番多く触れてきました。
なお同作は、日本の1960年代から1980年代の戯曲を若手演出家が手掛ける東京芸術劇場のシリーズ『Roots』の第3弾作品。第1弾作品は2013年に上演されたつかこうへい作、三浦大輔演出の『ストリッパー物語』、第2弾作品は今年2月に上演された清水邦夫作、熊林弘高演出の『狂人なおもて往生をとぐ』となる。