戦後アメリカから返還された劇映画を上映する『返還映画コレクシ...の画像はこちら >>



Text by CINRA編集部



企画上映『返還映画コレクション(1)――第一次・劇映画篇』が11月28日から京橋・国立映画アーカイブで開催される。



「返還映画」とは、1967年から1990年代にかけてアメリカ議会図書館から返還された約1400本の戦前、戦中期の日本映画の可燃性フィルム。

戦前、戦中期に心理・情報戦の資料として、米国内外で収集されてきた作品や、戦後に「非民主的映画」として上映を禁止された劇映画の一部などが含まれている。



同館では、返還映画の収蔵時の経緯などについて再調査を実施し、収蔵時期の明確になったコレクションから順次再公開。



今回は第一次返還映画のうち『進軍』から『乙女のゐる基地』までの劇映画31本に、第一次返還を希望したにもかかわらず、唯一後送された劇映画『鴛鴦歌合戦』を加えた計32本を上映。同館における「返還映画」を冠した特集上映としては、1968年以来、55年ぶりの開催となる。



11月30日上映の『月夜鴉』では木下千花(京都大学大学院)、12月2日上映の『かくて神風は吹く』では加藤厚子による講演を実施。サイレント映画の『進軍』『警察官』『霧笛』『母を恋はずや』では、ピアニストによる演奏付き上映も実施される。



上映作品は以下の通り。



『進軍』
『上陸㐧一歩』
『警察官』
『霧笛』
『母を恋はずや』
『花形選手』
『忍術三妖傳』[『自來也』改題版]
『人肌觀音 第一編』
『五人の斥候兵』
『東洋平和の道』
『奴銀平』
『新編 丹下左膳 隻眼の卷』
『亜細亜の娘』
『月夜鴉』
『兄とその妹』
『上海陸戰隊』
『残菊物語』
『鴛鴦歌合戰』
『沃土萬里』
『冬木博士の家族』
『西住戰車長傳』
『上海の月』
『四つの結婚』
『名人長次彫』
『北方に鐘が鳴る』
『日本人 明治篇・昭和篇』
『成吉思汗』
『我が家の風』
『三尺左吾平』
『激流』
『乙女のゐる基地』
『かくて神風は吹く』



戦後アメリカから返還された劇映画を上映する『返還映画コレクション』開催

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