Text by CINRA編集部
ヴィターリー・カネフスキー監督の初ドキュメンタリー映画『ぼくら、20世紀の子供たち』のデジタルリマスター版完成に伴い、デビュー作『動くな、死ね、甦れ!』とその続編『ひとりで生きる』を合わせた3部作が8月23日より渋谷のユーロスペースほか全国で順次公開される。
1993年に公開された『ぼくら、20世紀の子どもたち』は、ソ連解体後の混沌としたロシアで社会から弾き出されたストリートチルドレンたちの生きる姿や心の内を映し出した作品。
『動くな、死ね、甦れ!』は1990年の『カンヌ国際映画祭』でカメラ・ドールを獲得。第二次世界大戦直後の収容所地帯と化したソ連の炭鉱町を舞台に、逞しく生きる12歳の少年ワレルカと、幼なじみの少女ガリーヤの運命を描く。
『ひとりで生きる』は1992年の『カンヌ国際映画祭』で審査員賞を受賞。ある事件をきっかけに学校を退学になり、町を出た15歳のワレルカが大人へと成長していく姿を映し出す。
自身もストリートチルドレンだった監督の経験をもとに撮影された3部作は、フランソワ・トリュフォー作品におけるアントワーヌ・ドワネルのように、主人公を演じるパーヴェル・ナザーロフと彼の守護天使的な役割を与えられたディナーラ・ドルカーロワを追った3部作でもあるという。3部作まとめての公開は15年ぶり。
今回の発表と合わせて公開されたポスタービジュアルには、『ぼくら、20世紀の子供たち』に登場する成長したパーヴェル・ナザーロフの姿が写し出されている。
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