Text by CINRA編集部
映画『ChaO』の美術ボード4点とスタッフコメントが公開された。
8月15日に公開される同作は、『鉄コン筋クリート』『海獣の子供』『映画 えんとつ町のプペル』などを世に送り出してきたSTUDIO4℃の最新作。
同作は「これまでに誰も見たことのない映像表現を追求する」という目的のもとでプロジェクトがスタート。舞台は「人間と人魚が共存する未来都市」というファンタジー世界となっており、中国・上海の街並みをモデルにしたという。田中栄子プロデューサーは「上海は有名な街ですが、意外と私たちは知らないんですよね。だからこそ“新しい”と思いました」とその背景を語る。
美術監督を務めたのは新海誠監督『言の葉の庭』『天気の子』などの滝口比呂志。滝口は田中プロデューサー、青木康浩監督らとともに世界観を構築すべく上海に渡航し、その時に感じた街の空気感や住民のエネルギーを作品に落とし込んだという。今回公開された美術ボード4点は、街が放つ哀愁やぬくもりがカラフルな色使いや光の明度から伝わり、この街で暮らす住人たちの生活や息づかいが感じられるものとなっている。
滝口のオファーは美術監督を務めた岩井俊二監督『花とアリス殺人事件』がきっかけだったという。青木監督は「岩井俊二監督の『花とアリス殺人事件』という作品を拝見して、これはいいなぁと思ったんです。
滝口は「僕は以前のやり方を一切に使わない手技でして、トリッキーな性格なので(笑)当初は『花とアリス殺人事件』のような感じでお願いしたいというのは聞いていましたが、それを受けつつも、実際には全然違うデザインでやらせていただきました。ちょっと思い切ったことをやりたいなと」と明かす。
同作の美術では3Dモデルを作成し、その線レンダリングを抽出してラフ感を出すという手法が用いられており、滝口は「開発の段階で3Dをいじるうち、手ではうまく出せないような面白いニュアンスの線を出すことができたんです。今回は、それをフル活用しています。3Dの良い部分とアナログの感覚を融合ができたと思いますね」と語る。
【ストーリー】
人間と人魚が共存する未来社会。
船舶をつくる会社で働くサラリーマンのステファンは、ある日突然、人魚王国のお姫さま・チャオに求婚される!!ステファンは訳も分からないまま、チャオと一緒に生活することに!?純粋で真っすぐなチャオの愛情を受けて、ステファンは少しずつチャオに惹かれていく――。2人の恋の行方はどうなる!?
©2025「ChaO」製作委員会
©2025「ChaO」製作委員会
©2025「ChaO」製作委員会
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