●仕事量3~4倍に! テレビの仕事も増え喜び
先月21日に行われた“日本一のコント師”を決める大会『キングオブコント2023』で準優勝し、強烈なインパクトを残したお笑いコンビ・カゲヤマ(タバやん。、益田康平)にインタビュー。
今年の大会を戦い終えた感想や反響など話を聞いた。

結成15年目にして『キングオブコント』決勝初進出を果たしたカゲヤマは、ファーストステージで、会社の後輩の失敗を先輩が下半身裸になって土下座して謝るというネタを披露し、469点という高得点を記録。ファイナルステージは、部下が起こした“事件”について上司が問い詰めるも、どんどん違う方向に話が広がっていくというネタで476点を獲得し、合計945点に。優勝したサルゴリラの964点には届かなかったものの見事準優勝し、強烈なネタで存在感を放った。

その後、仕事のオファーが殺到。マネージャーに話を聞くと「3~4倍になった」とのことで、「年内はもう埋まっていて隙間がなく、休みがない状態。
テレビの仕事が増え、劇場も所属しているヨシモト∞ホール以外に、ルミネや大宮、神保町も決まっています。『キングオブコント』前も休みは週1くらいでしたが、劇場で2ステージのみという感じだったのが、テレビの収録を2本やって、劇場2ステージこなし、そのあと違う劇場にも出るというように、1日の仕事量も大幅に増えています」と語った。2人も、休みがなくなったことが一番うれしい反響だと喜んでいる。
○■準優勝という結果は「僕らにしてはやりすぎたかな(笑)」

――今年の『キングオブコント』を戦い終えた感想からお願いします。

タバやん。:準優勝というのは、僕らにしてはちょっとやりすぎたかなと(笑)。
トップバッターを引いてしまったので、全員倒さないと僕らは勝てないということで、全力を出しすぎた結果、想像していた以上の結果が出てめちゃくちゃうれしかったです。

――強烈なネタで爪痕を残されましたよね。

タバやん。:うれしいです。

益田:もちろん優勝したかったですけど、準優勝というのが僕らっぽいかなと(笑)。一歩届かない感じが。


タバやん。:僕ららしいですね。僕らのことを知っている人はみんな「カゲヤマだな~」って。「でもカゲヤマにしてはやりすぎてるな。結果出しすぎているな」と言われました(笑)

――反響がすごかったと思いますが、一番うれしかった反響を教えてください。

益田:休みがなくなったというのがうれしかったです。


タバやん。:『キングオブコント』前はめっちゃスケジュールが空いていて、劇場の予定しかなかったんですけど、全部埋まってくれてうれしいです。

益田:決勝進出が決まると、優勝した場合や爪痕を残した場合を想定して仮でいろんなスケジュールが入るんですけど、それが意外とそのまま残っていて。優勝できなかったけど、バラしになってないというのはうれしいです。

――仕事量が3~4倍に増え、1日の仕事量も大幅に変わったそうですね。

タバやん。
:そうなんです。1日2ライブぐらいだったのが、テレビの仕事も入ってきたりしていて、めちゃくちゃうれしいです。
○■先輩芸人たちの反応に喜び「認知してくれていているのがうれしい」

――特にうれしかった仕事は?

タバやん。:いろいろな番組の収録に参加させていただき、陣内(智則)さんや千原ジュニアさんといった先輩たちが僕らのことを認知してくれているのがすごくうれしかったです。今までもネタ番組に出させてもらうことはありましたが、「カゲヤマってなんかいたな~」ぐらいだったのが、「カゲヤマや!」という気持ちでいてくれたり、挨拶に行ったら「よろしくね!」と知っている距離感が話してくれるのがめちゃくちゃうれしいです。

益田:謎のヤツらではないという感じに変わってうれしいです。
賞レースの決勝に行くと、芸人さんは絶対見てくれているんだなと思いました。

タバやん。:『M-1』3回戦の楽屋でも、僕らのことをみんな知ってくれていて、他事務所の方からも「キングオブコント見ました」と言ってくれて、認知度が上がったと感じられてうれしかったです。

益田:ティモンディも声をかけてくれました。

――吉本の芸人さんだと優勝すると新幹線がグリーン車になると聞きますが、準優勝して待遇面の変化はありますか?

タバやん。:そこはまだあまりですが、テレビ局に行ったときにタクシーを出してくれてめちゃくちゃうれしいですね。今までは電車だったり、僕は自転車だったりしたので。

同期にも褒められ「めっちゃうれしかった」

――決勝進出が決まってお話を伺った時に、同期の相席スタート・山添寛さん、ダイタクさん、ネルソンズさんが厳しく面倒を見てくれ育ててくれたとおっしゃっていましたが、準優勝され同期の反応はいかがでしたか?

益田:決勝の次の日に、たまたま同期の何組かライブで一緒になり、山添とかが「せっかくだからお疲れさん会やるか」と言ってくれて、みんな集まってくれたんです。

タバやん。:山添もダイタクも、ネルソンズは岸(健之助)くんだけでしたが、ほかの同期や、お世話になっている山田ナビスコさんという作家さんや、辞めた同期も来てくれてうれしかったです。

益田:僕ら東京NSC14期って、仲はいいんですけど、みんなで飲もうという感じは一切なくて、それなのにみんな集結してくれたというのがうれしかったです。

タバやん。:同期の厳しい3組は「よかったよ! おめでとう」と言ってくれて握手とかして、それもめっちゃうれしかったです。あんなに厳しい人たちが「よくやった」と褒めてくれて。

――決勝で披露したネタは厳しい同期が太鼓判を押してくれてネタだったということで、同期を信じてよかったなという思いもありますか?

2人:本当に信じてよかったです。

タバやん。:ただ、山添とかが「やりすぎ」と言っていました(笑)。僕ら東京NSCの14期で、大阪の同期だとロングコートダディやセルライトスパがいる中で、賞レースで一番順位が高いのが僕らになって。みんな3位とかなので、「カゲヤマが順位高かったら生態系が変わる。それはやりすぎだろ」って(笑)

――実際、同期との関係性は変わりそうですか?

2人:それはないです!

タバやん。:僕らは虐げられたいので(笑)

益田:僕ら子分気質で、同期にいじってもらって良さが出るタイプなので(笑)。山添が「もういじれんわ」と言っていたので、「いじってくださいお願いします」って言いました。

タバやん。:俺らをいじったら「お前らのファンに何言われるかわからない」と言っていたので、「それはないです、大丈夫です」って(笑)。でも、これをバネにダイタクとかもみんな賞レースでガッと行ってくれたらうれしいです。

○■ルミネでイベント「カゲヤマ初めてという方にもファンになってもらいたい」

――12月20日にルミネtheよしもとでイベント「カゲヤマ見本市 知ることからはじめよう」の開催が決定しました。同期の山添さん、ダイタク、ネルソンズがゲスト出演し、ジャングルポケット太田博久さんがMCを務められるそうですが、どんなイベントにしたいですか?

タバやん。:僕らのことを皆さんに全部知ってほしいなと。同期の3組と、めちゃくちゃよくしてもらっているジャンポケの太田さんという、僕らの使い方をわかっている方が出てくれるので、ネタももちろんありますが、僕らの面白いところを全部引き出してくれるのではないかなと期待しています。

益田:僕たちのことをよく知ってくれている人たちが話すカゲヤマのエピソードによって、自分たちの視点とはまた違った僕らを見ていただけるんじゃないかなと、そこが見どころだと思います。

タバやん。:カゲヤマのことが気になっている方にもっと良さが伝わるライブになると思いますし、カゲヤマ初めてという方にもファンになってもらいたいです。

――気が早いですが『キングオブコント』は来年も優勝を狙って出場されますか?

タバやん。:今後もチャレンジしていくつもりです。

益田:優勝したいですね。

タバやん。:でも、今は『M-1』にも出場しているので、まずはそっちを全力で頑張って結果を残せたら。

益田:『M-1』でも決勝のファイナルステージに行きたいです。

■カゲヤマ
タバやん。(1985年7月15日生まれ、東京都出身)と益田康平(1985年8月19日生まれ、東京都出身)によるお笑いコンビ。中学の同級生で2人ともサッカー部に所属。2008年、タバやん。が益田を誘う形で2人そろってNSC東京校(14期)に入学し、2009年にコンビを結成。コンビ名の由来は、2人とも好きだという歌手の影山ヒロノブに由来。結成15年目にして『キングオブコント2023』で決勝に初進出し、準優勝を果たした。