東京都の生活文化スポーツ局は12月25日、「痴漢被害実態把握調査」の結果を発表した。調査対象は、東京都内在住または東京都に電車で通勤・通学等をする男女のうち、電車内、駅構内で痴漢被害にあった16~39歳2,219名(電車内2,010名、駅構内209名)、並びに16~69歳の痴漢目撃者1,354名(電車内1,042名、駅構内312名)。

○被害最多は「高校生」

調査によると、痴漢被害にあったことのある人の割合は、女性45%、男性9%。最初に被害にあった時期を聞いたところ、多い順に「高校生」(36.5%)、「社会人」(23.7%)、「大学生」(22.9%)、「中学生」(11.7%)、「小学生」(5.0%)という結果に。被害にあった時間帯は、6時~9時という朝の通勤・通学時間帯が多く、54%と半数以上を占めた。

多い時期は6~7月・4~5月、混雑する時間帯


痴漢被害にあいやすい時期は、軽装になる6~7月や新学期となる4~5月に多いよう。また、混雑する時間帯で、改札や階段等に近い車両のドア付近、ドアとドアの間のスペースなどで被害にあうケースが多いことが明らかに。
○4割が「我慢した・何もできなかった」

被害にあった時にどう行動したかを聞くと、4割が「我慢した・何もできなかった」、6割が「被害直後、誰にも連絡などしていない」と回答した。


一方、目撃者の行動については、5割強が何かしらの「行動をとった」とのこと。その結果、痴漢被害の9割超が止まることがわかった。なお、「行動をとらなかった」理由は、「確証が持てなかった」が最多だった。