映画『ゴジラ-1.0』(公開中)の山崎貴監督が、ルーカスフィルム/ILM訪問&上映会に参加した。

同作は、ゴジラ70周年記念作品であり、日本で製作された実写版ゴジラの30作品目という特別な節目である最新作。
監督・脚本・VFXを、自身もゴジラのファンであることを公言する山崎貴が務め、主人公・敷島浩一を神木隆之介、ヒロイン・大石典子を浜辺美波が演じている。さらに山田裕貴青木崇高吉岡秀隆安藤サクラ佐々木蔵之介といった、実力派俳優陣が勢揃いし、モノクロ映像版『ゴジラ-1.0/C』も公開された。

国内外の多数の映画賞を席巻し、数々の映画賞にノミネートされ15以上の受賞を獲得。3月にアメリカで開催される第96回アカデミー賞の「視覚効果賞のショートリスト10作品にも残っており、ノミネートが有力視されている。
○■映画『ゴジラ-1.0』をルーカスフィルムで上映

そんな北米での盛り上がりの中で、『スター・ウォーズ』や『インディ・ジョーンズ』を生みだした映像制作会社・ルーカスフィルム、および傘下にあるILM(インダストリアル・ライト&マジック)社からの招待を受け、山崎監督が同社を訪問。現地の社員約300名に向けて本編上映&トークショーが実施された。


ルーカスフィルムは『スター・ウォーズ』の生みの親であり、世界で最も有名な監督の1人、ジョージ・ルーカスが設立し、ILM(インダストリアル・ライト&マジック)社は、『スター・ウォーズ』『インディ・ジョーンズ』シリーズ、そして『E.T.』『ジュラシックパーク』『タイタニック』『アベンジャーズ』などのVFXを作り上げてきた世界トップクラスのSFXおよびVFX(※)の制作会社。(※SFX=特殊撮影 VFX=CGなどを用いた視覚効果)

そんなルーカスフィルムのCCO(最高クリエイティブ責任者)であり、アニメ『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』の総監督や、実写ドラマ『マンダロリアン』などの製作総指揮兼監督などでも知られ、今後の『スター・ウォーズ」シリーズを牽引していく中心人物 デイブ・フィローニ氏は『ゴジラ-1.0』を鑑賞して絶賛。ルーカスフィルム/ILMの社内向けに開催される「フィルムメーカー・フォーラム」に山崎監督を招待し、『ゴジラ-1.0』の上映とデイブ・フィローニ氏とのトークショーを開催した。

『スター・ウォーズ」の大ファンであることを公言し続けてきた山崎監督は、サンフランシスコにあるルーカスフィルムに到着し、社屋を案内されると、ダース・ベイダーやR2-D2、ヨーダなどの展示物に大興奮。展示されている制作物等の説明を受けながら、社内を見学した。

社内のシアターには約300名が集結し、上映が始まる前の舞台挨拶で山崎監督は「僕のキャリアは『スター・ウォーズ』を観たことから始まったので、この聖地に来て、自分の監督した映画を皆さんに観ていただけるというのは本当に幸せですし、ものすごく興奮しています。
ILMの初期から、その仕事をずーっと観てきました。そして何度も何度も衝撃を受けてきました。CGの仕事を始めたころに『ジュラシックパーク』が公開され、ひっくり返りそうになるくらい驚いて……。そういう瞬間が何度も何度もあって、僕にとって燦然と輝く目標がILMであり、ルーカスフィルムでした。今ここにいることが本当に夢のようです」と喜びを伝えた。

上映が終了すると会場内は大きな拍手と大歓声が巻き起こり、山崎監督が再登場すると
観客はスタンディングオベーション。
トークショーでは、デイブ・フィローニ氏が代表して山崎監督に多くの質問を投げかけ、どのように撮影したのか、ゴジラをどのように作り上げたのかを話す。会場にいる社員たちは興味津々であり、熱心に耳を傾けた。また、VFX制作の楽しみや、『スター・ウォーズ』の魅力の話になると国を超えて共感し、VFX制作者同士ならではの話に花を咲かせた。

トークショー終了後には、山崎監督のサインや写真撮影を希望する社員で行列に。「とても面白かった!」「また会いましょう!」と何度も声をかけられ、山崎監督も嬉しそうに応じた。

ルーカスフィルムへの訪問と上映会を終えた後、山崎監督は「上映後にスタンディングオベーションで迎えてもらった時はちょっと泣きそうになりましたね。
心が揺り動かされました。僕と同じようにVFXの楽しさや、苦しさ、面白さを知ってる人たち、その中でも世界トップクラスの人たちの前で上映して、いろいろなお話をすることができて、今日は本当に素敵な日でした」と感慨深そうに話した。
○■山崎貴監督 コメント

ルーカスフィルムに『ゴジラ-1.0』を持って来れたという、それだけで本当に嬉しいです。
そして同業者ならではの温かさで皆さんが反応してくれて、上映後にスタンディングオベーションで迎えてもらった時はちょっと泣きそうになりましたね。心が揺り動かされました。

僕と同じようにVFXの楽しさや、苦しさ、面白さを知ってる人たち、その中でも世界トップクラスの人たちの前で上映して、いろいろなお話をすることができて、今日は本当に素敵な日でした。


エンドロール中、「VFX 白組」の名前が出たところで拍手が起きていたそうで、皆喜ぶと思います。僕以上に「世界に届けるんだ!」という気持ちを持って作ってくれたスタッフたちだったので、その話を聞いたら報われると思います。皆にちゃんと伝えます。

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