モスバーガーでは2月7日から3月下旬までの期間限定で「辛旨ヤンニョムのとり竜田バーガー ~なめらかチーズソース~」および「和風旨だれのとり竜田バーガー ~くし切りレモン添え~」を全国販売する。前者は韓国のコチュジャンを使用した、刺激的な辛さがやみつきになる商品。
都内で開催のメディア発表会では、担当者が開発の思いを語った。

○■妥協のない辛さ!!

「辛旨ヤンニョムのとり竜田バーガー ~なめらかチーズソース~」は、ヤンニョムソースを絡めたとり竜田に、シャキシャキのキャベツを乗せ、なめらかなチーズソースを合わせたもの。ヤンニョムソースには複数の唐辛子、韓国のスンチャンの製法で作られたコチュジャンを加え、本格的な辛さとコクを出した。

「和風旨だれのとり竜田バーガー ~くし切りレモン添え~」は、とり竜田に甘みと酸味のバランスがとれた醤油ベースの和風旨だれとキャベツを合わせ、レモンを添えたもの。和風旨だれは、醤油ベースに細かく刻んだ青ねぎと白ねぎを加え、風味豊かで親しみやすい味わいに仕上げた。

モスバーガーでは毎年、この時期に「とり竜田バーガー」を展開してきた。
基本ターゲット層は30~40代の男性に設定しているが、今年は若年男女層も取り込むべく、若い人が食べたくなるような”チキン×辛い商品”に焦点を当てた。

モスフードサービス マーケティング本部長の安藤芳徳氏は「韓国料理の定番であるヤンニョムチキンをモチーフにしました。韓国で販売しても受け入れてもらえるような妥協のない辛さで、そのなかに旨味が含まれています。若い人にはなじみがあるヤンニョム(韓国の辛味噌)ですが、モスバーガーの古くからのファンの方にも食べてもらえるか、このあたりは挑戦的な試みとなりました」と説明。販売目標については辛旨ヤンニョムで180万食、和風旨だれで120万食、この2品の合計で300万食を狙っていく、と意気込む。

なおモスバーガーでは、新商品の発売前日に”全国一斉先行試食会”を開催する。
これは全国9都市の11店舗(東京と大阪は2店舗)で行われるもので、各店舗で先着50食限定で「辛旨ヤンニョムのとり竜田バーガー ~なめらかチーズソース~」が提供される。安藤氏によれば「モス史上初」の試みだという。

続いてマーケティング本部 商品開発部の堀谷直人氏が、あらためて新商品のポイントについて解説。「辛旨ヤンニョムのとり竜田バーガー」については「韓国仕込みのじっくりと発酵させたコチュジャンを使っており、鼻に抜けるようなヤンニョムソースの香り、そして深い旨味とコクを感じていただけます。豊かな辛さを表現するため、国産の一味唐辛子、ハバネロパウダー、カイエンペッパーなども組み合わせましたので、辛さの相乗効果を楽しんでもらえたら。また甘さの隠し味には、韓国料理でも食べ合わせることのある梨、リンゴなどの果物のピューレを使用しています」とし、さらに「2つめのポイントとして、ヤンニョムソースの香りを損なわないよう、主張しすぎない滑らか食感のチェダーチーズを合わせました」と説明した。


このあと、韓国ソウル市出身で「可愛すぎる料理家」としてもメディアに注目されている料理研究家のファン・インソンさんがゲスト登壇した。ファンさんによれば、地元韓国におけるヤンニョムチキンの人気はすさまじく、(肌感では)日本の街を歩いていて見かけるコンビニと同じ数くらいの”ヤンニョムチキン店”を見かけるという。

そんなファンさんが、この日メディアの前で初めて「辛旨ヤンニョムのとり竜田バーガー」を試食した。「料理家として、まずは匂いを嗅ぎましたが、たしかにヤンニョムチキンです。食欲が沸きます。目で見ても、美味しそうなハンバーガーとなっていますね。
それでは口で食べます。いただきます」とファンさん。しかし想像以上に辛かったのか、少しむせてメディアから笑いが起きた。

「ひと口、噛んだときにコチュジャンの香りがして嬉しかったです。あとから果物ベースの甘みが来ました。チェダーチーズが効果的で、カプサイシン(辛さ)がマイルドになりました。
でも辛かった(笑)。これはコチュジャンの辛さではなく、ハバネロの辛さですね。韓国のヤンニョムチキンの辛さの平均を4あたりとすると、このハンバーガーの辛さは7くらいあります」。

いま韓国でも辛いものを食べるブームが来ているそうで「キムチ、トッポギ、サムギョプサル、なんでも辛くして食べる人たちがいます。辛さに慣れている人も多いので、この「辛旨ヤンニョムのとり竜田バーガー」を輸出したら人気になると思います。韓国人なら、このハンバーガーにビールを用意したうえで、ホラー映画を見て背中をゾクゾクさせて、休日のひとときを楽しむのではないでしょうか」と話していた。


近藤謙太郎 こんどうけんたろう 1977年生まれ、早稲田大学卒業。出版社勤務を経て、フリーランスとして独立。通信業界やデジタル業界を中心に活動しており、最近はスポーツ分野やヘルスケア分野にも出没するように。日本各地、遠方の取材も大好き。趣味はカメラ、旅行、楽器の演奏など。動画の撮影と編集も楽しくなってきた。 この著者の記事一覧はこちら