特許庁は2月19日、知的財産(IP:Intellectual Property)部門で高く評価されたスタートアップ企業や支援者を表彰する「第5回IP BASE AWARD」の受賞者を発表した。スタートアップ部門グランプリには東京ロボティクス、スタートアップ支援者部門にはKDDIの川名 弘志氏、森・濱田松本法律事務所の増島 雅和氏が選ばれた。

○「IP BASE AWARD」とは?

「IP BASE AWARD」は、IPに関する取組で高い評価を受けた設立10年以内のスタートアップ企業及び、弁理士や弁護士などの知財専門家、VC、投資家などの支援者を顕彰する賞で、Webサイトより応募・推薦がなされた企業・個人を選考委員メンバーが審査し、グランプリを選出する。

知財活動において他企業の模範となる知財戦略の構築・取組・活動を行うスタートアップ企業を評価する「スタートアップ部門」、スタートアップ企業支援において他企業の模範となる支援を行った個人・組織に与えられる「スタートアップ支援者部門」の2つの部門が用意され、それぞれグランプリ受賞者、奨励賞受賞者が選出される。

○グランプリはスタートアップ部門に東京ロボティクス、スタートアップ支援者部門にKDDIの川名 弘志氏、森・濱田松本法律事務所の増島 雅和氏

第5回にあたる2024年度「IP BASE AWARD」のスタートアップ部門グランプリを受賞したのは、ロボットの適用分野の拡大による効率的な社会実現を目指す東京ロボティクス。受賞理由は「大企業とのアライアンスにおける権利帰属の工夫、事業戦略と知財戦略の連動」が他のスタートアップの模範となるとのこと。

スタートアップ支援者部門のグランプリは、KDDIの川名 弘志氏と森・濱田松本法律事務所の増島 雅和氏の2名が受賞。川名氏の受賞理由については「大企業に所属しながら、自社への利益貢献だけでなく、全体への利益を考えた活動」を評価、増島氏は「プロボノ(専門知識を生かした社会貢献活動)も含めたスタートアップ支援数、政策立案までの関与も含めたスタートアップ・知財双方の業界へ多大な貢献」が高く評価されている。


「スタートアップ部門」奨励賞は、アスエネ、エイターリンク、コネクテッドロボティクス、CureAppの4社が受賞、「スタートアップ支援者部門」では、飯塚国際特許事務所/Unicorn IP Advisory 飯塚 健氏、日本橋知的財産総合事務所 加島 広基氏、さくら国際特許法律事務所 森岡 智昭氏の3者が受賞した。授賞式は、3月1日開催される「JAPAN INNOVATION DAY 2024」内セッション「IPナレッジカンファレンス for Startup 2024」で行われる。授賞式への参加は、Webサイトでの事前申し込みが必要となる。