同作は、夢枕獏氏の小説『陰陽師』主役の安倍晴明が陰陽師になる前の知られざる学生時代を描いた完全オリジナルストーリー。
○■映画『陰陽師0』キックオフイベントin京都に山崎賢人が登場
この度、同作のロケ地であり、映画のイベントが行われるのは“初”となる、世界遺産“京都・仁和寺”でイベントを実施。京都三大門のひとつとも数えられ、玄関、正門にあたる、“二王門”が開かれると、キャスト・監督が登場し、深紅のカーペットを練り歩いた後、大迫力の“二王門”を背に、五芒星が記された特設ステージに並んだ。
初めに「撮影でもお世話になった仁和寺でイベントが出来て、とても嬉しいです」と山崎より挨拶があり、イベントがスタート。仁和寺をはじめとした、壮大なロケ地での撮影について、山崎は「昔から残っていて、世界遺産となる場所はパワー、エネルギーがすごいと思うので、そのような場所で晴明を演じたことで、エネルギーが満ち溢れる映像となりました。金堂の中も研ぎ澄まされた空間で、静寂に包まれていました。
染谷は「歴史を刻んできた場所に立って、演技するというのは賢人くんが言うように、エネルギーや場所の力を借りて演技をさせていただきました」、奈緒は「(私の撮影は)夜のシーンが多く、東京にはない暗闇を感じました。没入感のある中での撮影でした。また、とても美しい衣装も着させていただきました」と世界遺産である“大覚寺”(だいかくじ)や岩手の“歴史公園えさし藤原の郷”に組まれた大規模なセットなどを挙げ、本作のスケールの大きさを感じさせた。ロケ地として仁和寺を選んだ理由について佐藤監督は「天皇家に代々縁のあるお寺で、晴明が教えを請いに行った人物が実際にいた場所とされている場所だったので採用しました」と説明した。
完成した作品について山崎は「率直にとても面白かったです。
安倍晴明の知られざる学生時代を描いたことでも話題となっているが、山崎が演じた“若き”安倍晴明について、染谷は「かっこよさの中に繊細さがあった。安倍晴明もひとりの人間なんだなと思いました。それにすごく感動しました」、奈緒は「完全無欠にみえるが、実は弱い部分があって、それを乗り越えた人なんだなと思いました。
なぜ今映画化したのかについて佐藤監督は「作品の中で暗示や思い込みを “呪”(しゅ)と呼んでいるのですが、昨今のインターネットも事実が何かというのは関係なく、検証することなく論争する世の中になっていて、みんな“呪”にかかっているなと気づきました。それを祓えるのは昔からのヒーローである安倍晴明しかいないと思ったんです」と現代と呪いの関係性と共にその必然性を語る。
呪術によって顕現する、火龍と水龍の激突や“舞い”のアクションなどについて、山崎は「圧倒的なスケールでした。
“安倍晴明生誕1100年”ということで、若者の中でも“呪術”や“陰陽師”に興味がある方々が多いという。その魅力について問われると、「心の闇を祓ってもらいたい人が多いんだと思います」と佐藤監督。染谷は「呪術というのは人の感情、愛情、憎しみ、関心に深く関わっている。そこにはドラマがあって、洗い流したいという欲求があるのかなと思いました」、山崎は「自分自身に“呪”をかけてしまっていたり、目に見えるものだけで判断してしまう世界になっていて、目に見えない心の部分を大事にしたいという本質があるからなのかなと思います」と各々想いを語った。