メルカリ子会社で決済サービスを手がけるメルペイは3月27日、同社が提供するクレジットカード「メルカード」のカード発行枚数が、2024年3月時点で300万枚を突破したと発表した。すべてのユーザーが申込可能となった2022年12月1日から約1年4カ月で達成した。


2023年1月から12月までの1年間の発行枚数は約220万枚で国内トップレベルの水準。競合各社の開示資料によると、同期間の発行枚数は楽天カードが199万枚、PayPayカードが有効会員数159万人増だった。

メルカードは独自の与信を適用し、フリマアプリ「メルカリ」の利用実績などで限度額が決まる。アプリで利用と管理が完結するのが特徴だ。支払いの清算については、翌月1日から末日まで自由に支払い日が選択でき、メルカリの売上金も利用できる。同社によるとユーザーの3人に1人(33.7%)が支払いに売上金を利用しているという。


また、メルカードの利用者を年代別でみると、10代(18歳以上)~20代が27.1%、30代が21.4%、40代が22.6%、50代以上が28.9%。日本クレジット協会の統計によるとクレジットカード業界全体の年代別契約数は30歳以下は10.9%、51歳以上が54.7%。メルカードは30代以下の利用者で48.5%と約半数であるため、クレジットカード業界全体と比較すると、より幅広く全世代から利用されていることが分かる。

メルカリグループの各種サービスの成長率は高い。3月6日に提供を開始したスポットワークサービス「メルカリ ハロ」の登録者数は、サービス提供開始から16日後となる3月21日に100万人を突破した。

メルカリは月間2300万人を超えるユーザー基盤を強みとする。
将来的には既存事業と組み合わせ、例えば、働いた給与を即時にメルペイで受け取り、メルカリや日常お買い物での決済やメルカードの支払いに活用する、「働く」ことで得た信用を実績としてメルカリに蓄積していくといったシナジーの創出を目指していく考えだ。