今から50年ほどの昔、1970年代はそれまでにないユニークな時計が多く生まれた時代。TIMEXは1975年に、「イリュージョンを作り出そう」という構想から、時針、分針、秒針が浮いているように見える「フローティング」というギミックのデザインを採用し、品番「969512」として発売した。この時計はそのコンセプトと風貌から、ファンの間で「ミステリー・ダイアル」のニックネームで親しまれた。今回の新作は、その名作を現代の技術で復刻したものだ。
オリジナルに忠実な細長いクッションシェイプのステンレススチール製ケースと、サテン仕上げのステンレススチール製ブレスレットに、超精密クォーツムーブメントを搭載。風防は奥行きと深みをもたらすドーム型アクリルで、この風防の裏側に描かれたネイビーのドットが針の根本を隠し、同じくネイビーブルーに塗られた針が文字盤にシームレスに溶け込み、各針の赤と白のディテールが文字盤上にミステリアスに浮かび上がっているような錯覚をもたらす。
新作の主な仕様は以下の表の通り。