ジャルジャル&シソンヌの芝居やコントへの向き合い方に感銘
総合動画配信サービス「DMM TV」で配信中のコントサスペンス『S区の奇妙な人々』(2月19日最終話配信)に出演しているお笑いコンビ・男性ブランコ(浦井のりひろ、平井まさあき)と空気階段(水川かたまり、鈴木もぐら)にインタビュー。本作出演の感想やコントに対する思いなどを聞いた。『S区の奇妙な人々』は、ジャルジャル、シソンヌ、男性ブランコ、空気階段という4組のコント師によるコントサスペンスで、芸人8人に加え、剛力彩芽、白洲迅、守屋茜が出演。
脚本はヨーロッパ企画の上田誠氏が手掛け、出演者でもあるシソンヌのじろうがコント監修も担当した。
――本作出演の感想や撮影で印象に残っているエピソードを教えてください。
浦井:こんなにしっかり予算と時間をかけてコントを撮影してくださるというのが、まずとてもうれしいなと思いましたし、楽しかったです。各話の冒頭で、8人で箱に入る入らないをやっているものは、1日で全部撮ったので死ぬかと思いました(笑)。撮影が朝から夜までかかり、翌日『ラヴィット!』(TBS)の生放送があったので大変でしたけど、完成を見たらすごくいいドラマになっていたのでよかったです。
平井:空気階段はよくライブに一緒に出ていましたが、ジャルジャルさんとシソンヌさんはほぼほぼ一緒に仕事をしたことがなかったので、一緒にできてとても楽しくて、ちょっと仲良くなれたのもうれしかったです。そして、上田さんとは舞台でご一緒させてもらいましたけど、映像作品の上田さんの脚本の中に入れたというのが、感が無量で感無量です!
水川:男ブラさんとはよく仕事で一緒になりますが、ジャルジャルさんとシソンヌさんと一緒にお仕事できてうれしかったです。そして、上田さんの映像作品の脚本に……。
平井:あれ!? 聞いたことあるコメント(笑)
水川:……入れたというのも素晴らしいことだったので、昇る天と書いて昇天!
鈴木:ドラマパートを撮っているときに、先輩方が牛丼をご馳走してくれて。へとへとの状態でいただいた一杯の牛丼は本当にうまかったです。
浦井:あれは本当においしかったですね。
平井:“一杯のかけそば”みたいな(笑)
――先輩のジャルジャルさんとシソンヌさんと共演して、学んだことや刺激を受けたことがありましたらお聞かせください。
浦井:お芝居が上手すぎますね。じろうさんのおじいちゃんとか、本当のおじいちゃんに見えてすごいなと。そばで見ていてすごく勉強になりました。
平井:ネタを最大限面白くするための演技が素晴らしいですよね。
水川:一瞬一瞬、本当に刺激を受けっぱなしで、皆さんのお芝居やコントへの向き合い方にしびれました。
鈴木:一緒にコントをやらせてもらうことはほとんどなかったので、本当に刺激を受けました。こちらからしたら、常に銃口を突きつけられているような感覚で。
水川:お前、撮影中に寝てただろ(笑)
浦井:「よ~い!」ぐらいまで寝てましたよ(笑)
鈴木:あれは、お笑い銃撃戦の緊張感に耐えられなくなって(笑)。「よ~い!」を聞いて、俺はまだ生きているんだと思い、そこからまた覚悟して頑張るという、その繰り返しでした。
コントが好きな理由 「だからコントをやったほうがいい」と熱弁も
――男性ブランコさんも空気階段さんもコントを軸に活動されていますが、改めてコントの魅力をどのように感じているかお聞かせください。浦井:漫才は2人の関係性が面白いというのが、見ていて楽しいところですが、コントは映像にして改めてわかりましたが、2人の周りの世界も表現されていて、その周りの感じも楽しめるというのがコントの良さかなと思います。
平井:ずっとお笑いが好きで、漫才とか関西のお笑いを見ていたんですけど、ラーメンズさんやシティボーイズのコントに衝撃を受けて、憧れて。
その衝撃や憧れがずっと続いているからコントが好きなのかなと思います。
――ラーメンズさんやシティボーイズのコントのどんなところに憧れたのでしょうか。
平井:いわゆるお笑いだけではなく、物語などプラスαの要素がある。漫才は基本的にお笑い90%で、コントも種類によってお笑い90%のものもあると思いますが、僕が見たコントは、お笑いもあり、恐怖もあり、ほっこりするのもあり、いろんな要素があってすごいなと。そういう表現方法もあるんだと衝撃を受けました。
――水川さんはいかがですか?
水川:舞台や映像でいろいろなコントを考えて見てもらっていますが、僕が「見てください」とやっているだけで、この世界はすべてコントなんです。こうやって取材をしていただいている瞬間も、「さあ見てください、コントですよ」と言ったらコントに。
――自分の捉え方次第ですべてがコントになるということでしょうか。
水川:そうですね。この世界はすべてコントでできているんです。
――鈴木さんもコントへの思いをお聞かせください。
鈴木:今から漫才かコントのどちらかをやろうと思っている方には、コントをおすすめします。
漫才は2人で完結するのでほかの人は入れませんが、コントは入れるんです。だから芸能人やアイドルと共演できるし、スポーツ選手とも一緒にコントができます。
水川:今回も剛力さんたちが出演してくれて。
鈴木:だからコントをやったほうがいいです(笑)
――最後にコント師としての目標や野望を教えてください。
平井:僕らは、単独ライブをどの地方に行っても即完させることが目標です。
水川:漫才を根絶やしにします(笑)
浦井:それぐらいの気持ちを持っているコント師が1人ぐらいいてもいいのかな(笑)
■男性ブランコ
浦井のりひろ(1987年12月3日生まれ、京都府出身)、平井まさあき(1987年8月1日生まれ、兵庫県出身)によるお笑いコンビ。2011年結成。『キングオブコント2021』で決勝に初進出し、ザ・マミィと同率で準優勝。『M-1グランプリ2022』でも決勝に初進出。TBS系『ラヴィット!』に木曜隔週レギュラーとして出演中。
■空気階段
水川かたまり(1990年7月22日生まれ、岡山県出身)と鈴木もぐら(1987年5月13日生まれ、千葉県出身)によるお笑いコンビ。東京NSC17期。
2012年結成。『キングオブコント2021』で優勝。TBSラジオ『空気階段の踊り場』がレギュラー放送中。
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