今はいろいろなペット用空気清浄機がありますが、「ペット用」といっても基本的にフィルター性能を強化したものがほとんど。
そんななか、LGエレクトロニクス・ジャパンが猫の健康モニタリングもできる、体重計とヒーターを内蔵したキャットタワー型のスマート空気清浄機「LG PuriCare AeroCatTower(エルジー・プリケア・エアロキャット タワー)」(以下、AeroCatTower)を発表しました。
発売は5月を予定しており、一般販売に先駆けて4月30日までクラウドファンディングサイトGreenFundingにて先行支援受付スタートしています。一般販売の想定価格は98,900円。先行支援価格は、最安で約59,900円からです(3月27日時点で残っているリターンは、一般販売価格から29%オフの68,800円から)。
猫が「自然に乗りたくなる」空気清浄機、その工夫とは
AeroCatTowerは一見すると2脚のスツールのような形をした空気清浄機。背の高い「ドームシート」側は空気清浄機で、空気清浄機上部にはの耐荷重は15kgまでの猫用ベッドを配置。背が低い「キャットステップ」は猫がベッドに乗りやすくする役割があります。
ベッドとステップがひとつになった製品のため、本体サイズはかなり大き目。とはいえ、キャットタワー風の猫用ベッドと考えれば、そこまで大きいとも言えない絶妙なサイズ感です。
ベッド部分であるドームシートは温熱シートを内蔵。高いところと温かい場所が好きという猫の習性を利用することで猫を自然にベッドに誘導するそうです。温熱シートは34℃前後のLowと39℃前後のHighからあたためる温度帯を選択可能。
ちなみに、シートの温熱機能は常につけておくことも可能ですが、設定を変更することで猫が乗ったときだけ温めることもできます。
電気代が心配な家庭にとっては嬉しい機能です。
ところで、空気清浄機を所有するペットオーナーは増えていますが、猫がいる家庭では以前より「猫が空気清浄機に飛び乗った際にボタンを押して誤動作する」という問題がありました。本製品は物理ボタンがドームシート下側にあるため、猫が誤って操作してしまうこともなさそう。細かなところに猫に対する心配りを感じます。
スマートフォンと連携して健康モニタリングもバッチリ
シートの触り心地の良さや温かさなど、AeroCatTowerはさまざまな方法で猫が「シートに乗る」ことを促しますが、これは猫の健康モニタリングをするためでもあります。
じつはドームシートには体重計が内蔵されており、猫がドームシートに乗るたびに体重を記録できるのです。飼い主は猫の体重変化からさまざまな健康管理が可能。たとえば、体重から食事量を調整したり、急激な変化から病気の早期発見ができるといった可能性もあります。
計測した体重はスマートフォンでチェック可能。スマートフォンには最大4匹までの猫を登録できます。しかも、飼っている猫の体重差が250g以上ある場合はアプリが猫を自動的に識別して、猫ごとに体重を登録して表示させられます。
本業は空気清浄機、3層フィルターで部屋に舞う猫の毛を収集
LGエレクトロニクスはもともと世界で多くの空気清浄機を発売してきているメーカーです。
このため、空気清浄機としての性能も魅力的。フィルターは猫の毛など大きなゴミをキャッチするプレフィルターのほか、目に見えない微粒子まで除去するHEPAフィルター、そして光触媒を利用した脱臭フィルターの3層構造を採用しています。
脱臭フィルターは脱臭力が落ちても、日の光に当てることで脱臭力が復活します。さらに、本体内部には除菌機能をもつUV LEDライトも配置。空気を送り出すファンに付着した細菌まで99%除去できるそうです。
フィルター交換目安は約2年前後と長寿命。フィルター交換時期は運転時間によって変わりますが、スマートフォンで「あとどれくらいで交換時期か」がわかるのも安心です。
ペットの健康維持に定期的な体重チェックが重要であることは、昔からいわれています。しかし、現実は体重計を嫌がる猫も多く、人間と猫双方のストレスになることもありました。本製品は猫が自然に体重を計測することでストレスを無くし、人間側の「計測忘れ」もなくしてくれる画期的な製品だと感じます。
もちろん、空気清浄機能としても魅力的。ペットの抜け毛や花粉症などで空気清浄機の購入を考えており、自宅内に猫がいる家庭なら、一度ユニークな本製品をチェックしてみてはいかがでしょうか。
倉本春 くらもとはる 生活家電や美容家電、IoTガジェットなど、生活を便利にする製品が大好きな家電ライター。家電などを活用して、いかに生活の質をあげつつ、家事の手間をなくすかを研究するのが現在最大のテーマ。 この著者の記事一覧はこちら
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