米Microsoftは4月30日(現地時間)、2025年度第3四半期(2025年1~3月)の決算を発表した。売上高・利益ともに市場予想を上回り、9四半期連続の増収増益となった。
関税の影響や経済環境の悪化が懸念される中でも、同社はAIインフラへの大規模投資を継続。有形固定資産の追加額は167億4500万ドルに達し、アナリスト予想を上回った。これを受け、発表後の時間外取引で株価は上昇した。
1~3月期の売上高は前年同期比13%増の700億6600万ドル。純利益は同18%増の258億2400万ドルだった。1株利益は3.46ドル。市場予想は売上高684億2000万ドル、1株利益3.22ドルだった。以下は事業部門別の売上高。
○More Personal Computing
売上高133億7000万ドルで、前年同期比6%増。
Windows OEM/デバイスの売上高は前年同期比3%増。Windows 10のサポート終了が近づく中、大幅な伸びは見られなかった。Microsoftによれば、今回の伸びは「関税の不透明感に対応する高い在庫水準の維持」が一因であるという。
ゲーミングの売上高は前年同期比5%増だった。Xboxコンテンツ/サービスが同8%増、Xboxハードウェアは同6%減。
検索およびニュース広告の売上高(TAC除く)は前年同期比21%増。検索数の増加と、検索あたりの単価上昇が寄与した。
○Intelligent Cloud
売上高267億5000万ドル(前年同期比21%増)。市場予想の261億6000万ドルを上回った。
サーバー製品およびクラウドサービスは前年同期比22%増。Azureおよび他のクラウドサービスは同33%増で、そのうち16ポイントがAIサービスによる増加だった。
○Productivity and Business Processes
売上高299億4000万ドルで前年同期比10%増。
商用Office製品/クラウドサービスの売上高は前年同期比11%増。Office 365のコマーシャルシート数が7%増加し、売上高が同12%増だった。中小企業セグメントでの需要増加と、1ユーザーあたりの売上単価の上昇が寄与した。
コンシューマ向けOffice製品/クラウドサービスは同10%増。コンシューマ向けMicrosoft 365の契約者数は8770万人、前期から140万人増加した。
LinkedInの売上高は前年同期比7%増。LinkedInセッションは同9%の増加で、エンゲージメントが過去最高だった。
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