ファミリーマートのプライベートブランド「ファミマル」から、福島県産桃の果汁を45%使用したフルーツアイスバー「とろける食感、ぎゅっと桃」(198円)が、5月13日より発売されている。本商品の発売に合わせて、5月12日にはファミリーマートの担当者と福島県産桃の生産者らが、福島県知事・内堀雅雄氏を表敬訪問。
内堀知事がひと足先に試食し、全国のファミリーマート1万6,200店舗で発売される本商品の魅力などを伝えた。

○ファミマが果物産地を応援、果汁感アップで桃の味わいを強化

日本各地の生産地や美味しいフルーツづくりを持続的に支援する取り組みとして、旬の味覚を取り入れた商品を続々と展開しているプライベートブランド「ファミマル」。そのフルーツアイスバーシリーズは2023年に初めて発売され、2024年からは「産地と、コンビに、」シリーズとして展開されている。

中でも福島県産桃の果汁を使用したアイスバーは、濃厚な桃果汁の層ととろける食感のジェラート層の仕立てで、発売当初から大きな好評を得ており、今年で3年連続の発売となる。過去2年の発売時には福島県内での売上が最も高く、産地を応援する取り組みとしても支持されているようだ。

今シーズンの「とろける食感、ぎゅっと桃」では桃のストレート果汁の比率を上げ、福島県産桃の特長であるみずみずしいさ、甘さの中にも深いコクと余韻が残る華やかな桃の味わいを強化。より果汁感溢れる味わいに仕上げられた。

また、6月27日からはファミリーマートの人気商品「スフレ・プリン」に福島県産桃の果汁を使用した「桃のスフレ・プリン」を東北地方限定で発売する予定だ。

表敬訪問の冒頭、知事は「ファミリーマートのみなさん、生産者のみなさん、本日は県庁にようこそお越しくださいました」と挨拶。ファミリーマート地域代表北日本・松平佳樹氏から、さっそく福島県産の桃を使用した2商品についてのプレゼンを受けた。

「福島の特産品である桃を使用したアイスバーは今年で3年連続の発売となり、1年目は86万本、2年目の昨年は98万本、今年は107万本を販売いたします。また、今年6月には新たにファミリーマートの人気デザート商品に福島産の桃を使用した『桃のスフレ・プリン』も発売します」(松平氏)

桃のスフレ・プリンには、収穫時に規格外となった桃が使われており、東北地方限定の商品として約10万食を販売するという。


アイスバー商品も例年の人気を受けて販売数量を順調に伸ばしているようで、説明を受けた内堀知事は、「ついに3桁ですか。桃のスフレ・プリンもファミマさんの自慢の逸品に福島の桃を使っていただいた今年初の商品とのことで、とても楽しみですね。桃も喜んでいます。規格外でも味は全く変わらないですから」と、喜びのコメントを寄せていた。

○「桃!」と県知事が絶賛、桃農家も感激の味わい

とろける食感、ぎゅっと桃を試食した内堀知事は、その味わいを「桃!」と一言で表現。「今年も美味しいですね。この二層の食感を楽しめる仕立てが素晴らしいです」と、感想を述べた。

同商品では福島県産の桃を代表する「あかつき」や「まどか」などの品種を中心に活用。昨年よりもピュアなストレート果汁の層を増やし、分厚くしているという。

「確かにピューレの存在感があって、福島の桃の美味しさが感じられます。1万6,000以上の店舗での全国販売とのことで、万博が開催されている大阪など、国内外のお客様に福島の桃の美味しさを感じてほしいですね。生の桃を美味しく食べられるのは通常7月~8月頃ですが、いまこの時期に福島の桃の美味しさをこのアイスバーで体験していただきたいです」(内堀氏)

続いて内堀知事は桃のスフレ・プリンを試食。
「甘さと合わせて、ヨーグルトのような爽やかな感じもあり、最後までどんどん食べ進めていけます」と、食レポした。

桃のスフレ・プリンは、ふわしゅわ食感のほんのりピンクな桃のチーズスフレと真っ白な桃のミルクプリンを組み合わせたスイーツ。間に桃のソースとすっきりした酸味のヨーグルトホイップを挟み、ひとつでさまざまな食感を楽しめるようだ。

生産者の伊藤由英さん(伊桃園)は、自身がアイス商品を試食した時の感想を「私はアレルギーで生産者ながら桃を生ではあまり食べられないんですが、知事が『桃!』とおっしゃっていたように、強い桃の風味を感じられて率直にスゴいなと感じました」と紹介。生産者として福島県の桃をPRしていく上でも大きな可能性を感じたようだ。

「大人になってアレルギーのために桃を生で食べられなくなったという話をけっこう聞くんですが、そうした方にも福島の桃の美味しさを感じていただきやすいのかなと。スティックタイプで生の桃よりも気軽に、より多くの人に楽しんでいただけると思います」(伊藤さん)

同じく生産者の齋藤康之さん(斎藤果樹園)は、「昨年もいただいたんですが、これからの季節、農作業の休憩時間にこのアイスを食べたいです。自分たちのつくっている桃がこうした商品になるんだという意識も芽生えますし、やりがいも湧いてくるような思いがします」とのこと。

生産者らの話を聞き、内堀知事は「みなさん、素晴らしいコメントをありがとうございました。ファミマさんへの感謝と自分たちが美味しい桃をつくっているという"ふくしまプライド"を感じました」と述べ、最後に今回の商品にかける産地の情熱と意気込みを語った。

「桃のアイスバーを通じて、全国で福島の桃の美味しさを感じてもらえることはとても嬉しいこと。東北限定の桃のスフレ・プリンと合わせて、福島の観光キャンペーンにとっても非常に大きなプラスになると思います。
ぜひ我々もファミリーマートさんと一緒に盛り上げて、"ふくしまプライド"を日本全国へ、また世界へと広げていきたいと思います」

伊藤綾 いとうりょう 1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催 @tsuitachiii この著者の記事一覧はこちら
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