リブセンスが運営する「マッハバイト」は5月20日、Z世代のバイトの実態を調査した最新レポートを公開した。調査は2025年2月12日~2月17日、直近1年以内にアルバイト歴がある人、もしくは、これからアルバイト探しをする予定のある15~29歳の男女2,350人を対象にインターネットで行われた。

○「バイトしないと家計のやりくりが大変」の声が多数

2020年から大学生(昼間部)のアルバイト収入額はほとんど変化していない一方で、学生生活費の約60%を占める家庭からの給付額(仕送り)は減少傾向にある。同セグメントでの奨学金の受給者率は2020年から増加傾向に。拍車をかけるように、2025年3月の消費者物価指数は、生鮮食品を除いた総合指数で2020年平均を100とした時に、110.2となり、前年同月より3.2%増加。2024年度平均の消費者物価指数も、同指数で前年度より2.5%増加している。

このような社会的状況下で、「アルバイトをしないと家計のやりくりが大変」と回答した人は、高校生では45.3%。大学生では55.7%に及び、大学生の半数はアルバイトの必要に迫られていることがわかった。

学生のアルバイト経験率は、高校生で63.5%、家計に余裕がある大学生は95.2%、家計に余裕がない大学生については97.6%に達した。

○アルバイトの目的

アルバイトの目的は、高校生では「貯金」と回答した人が69.2%、次いで「趣味や交際費用」が65.7%。家計に余裕がある大学生は「趣味や交際費用」と回答した人が約70.7%、次いで「貯金」が58.6%。家計に余裕がない大学生は「趣味や交際費用」が65.3%、次いで「貯金」が63.5%、「自分の生活費のため」が62.7%とスリートップになり、アルバイトが自分の生活を支える大きな手段となっていることがわかった。

○アルバイトで稼いでいる金額

アルバイトで実際に稼いでいる金額は、高校生では月額平均で39,899円、家計に余裕がある大学生では49,731円、家計に余裕がない大学生では58,149円。一方、稼ぎたい理想の金額は、月額平均で高校生では63,555円、家計に余裕がある大学生では70,824円、家計に余裕がない大学生では81,335円。
そのため、月額であと2万円程度稼ぎたいと考えていることがわかった。

○アルバイト探しで利用しているツール

アルバイト探しで利用しているツールは、高校生・大学生ともに「アルバイト求人情報サイト」「アルバイト求人情報アプリ」が過半数超えのツートップ、次いで3位が「友人・知人等からの口コミ情報」。なお、大学生においては、家計に余裕がある人よりも家計に余裕がない人の方が「SNS(TikTok / Instagramなど)」の利用率が1.8倍高いことがわかった。

○バイト探しのためにインストールしたアプリの数

アルバイト求人情報アプリの過去3年以内のインストール数は、家計に余裕がない大学生では平均2.9個と最も多く、最も少ない高校生でも平均2.1個だった。また、利用したことがあるアルバイト求人情報アプリ数は、家計に余裕がない大学生が平均2.1個と最も多いものの、高校生と家計に余裕がある大学生も平均1.6個と、複数のアプリを併用していることがわかった。

○求人情報サービスの選択時に重視すること

アルバイト求人情報サービスを選ぶ際に重視している項目について聞くと、高校生は「信頼できる」が35.6%とトップ、家計に余裕がある大学生も同様に「信頼できる」が39.6%とトップに。一方、家計に余裕がない大学生は「求人検索がしやすい」が34.2%とトップ、次いで「信頼できる」が32.6%となった。

○アルバイト先への許容片道通勤時間

高校生・大学生共に許容片道通勤時間は「1時間未満」が95.3%と大多数を占め、一定の限度と考えられる。さらにどのセグメントも「30分未満」が約6~7割となりボリュームゾーンとなった。高校生は全国的に短い通勤時間を希望しており、大学生に関しては、家計の余裕有無にかかわらず、「一都三県・京阪神以外」の地域の方がより短い通勤時間を希望している結果となった。
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