Synologyは5月21日、パーソナルクラウドストレージ「BeeStation」シリーズの最新モデルとして、8TBのストレージ容量を備えた家族・チーム向けの「BeeStation Plus」を発表した。

○写真や動画のバックアップに家族で使えるストレージ

「BeeStation」シリーズは、ストレージやネットワークに関する専門知識がなくても、誰でも簡単にクラウドのような環境を構築できることを目的に開発されたパーソナルクラウドストレージ。


新モデルの「BeeStation Plus」では、スマートフォンやPC、クラウドフォトライブラリ、外部ストレージなどからのデータを自動的にバックアップ可能。内蔵のローカルAIにより、クラウドにデータを送信することなく人物や物体を判別し、写真を自動分類・検索できるため、プライバシーを保ちながら効率的なデータ管理が可能となっている。

スマートフォンからの写真バックアップやファイルのアップロード速度も大幅に向上。従来モデル「BeeStation 4TB」と比較して、スマホ写真のバックアップは最大2.6倍、Webアップロードは3.8倍、デスクトップ同期は4.8倍の高速化が実現されているという。

GoogleフォトやUSBドライブ、PC内のフォルダなどに分散した写真を一箇所に集約して管理できるほか、iCloudとの連携により、自動で写真をダウンロードしてローカルに保存し、操作ミスによるデータ消失にも備えることが可能だ。

最大8名までのユーザーがそれぞれ独立したストレージ領域を持つマルチユーザー環境に対応。各ユーザーはGoogleアカウントやApple ID、Synologyアカウントなどで簡単にログインできる設計となっている。

また、Plex Media Serverとの統合により、映画や音楽などの個人メディアを自宅や外出先でスマートフォン、テレビ、タブレットからスムーズに視聴できる。ハードウェアアクセラレーションにも対応し、HD~4K動画の再生も快適だとしている。

セキュリティ面では、スナップショット機能による復元ポイントを備えるほか、クラウドバックアップサービス「BeeProtect」も3か月間無料で利用可能。AES-256によるクライアントサイド暗号化を実施し、災害や盗難などによるデータ消失リスクにも備えられる。
○Windows/Mac/iOS/Androidに幅広く対応

主な仕様は、本体サイズがW62.6×D196.3×H148.0mm、重量は約1.3kg。
8TBの内蔵HDD(Synology HAT3310、7200RPM)を備え、ストレージの取り外しは不可。搭載CPUはIntel Celeron J4125、メモリは4GB DDR4。

ネットワーク接続はGigabit Ethernet対応有線LAN×1。外部ポートとしてUSB-A 3.2 Gen 1およびUSB-C 3.2 Gen 1を各1つ装備。消費電力はアクセス時が14.75W、HDDハイバネーション時は2.83W。3年間の保証が付帯する。

対応ブラウザはGoogle Chrome、Firefox、Microsoft Edge、Safari 14以降。システム要件はデスクトップ用の「BeeStation」アプリが、Windows 10(バージョン2004/ビルド19041以降)およびWindows 11、macOS 12.3以降。モバイル向けアプリとして「BeePhotos」「BeeFiles」が用意されており、iOS 16以降、AndroidではBeeFilesがバージョン8以降、BeePhotosがバージョン10以降に対応。
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