東晶貿易のユア転職は5月30日、退職代行サービスの認知度に関する調査結果を発表した。同調査は、2025年5月20日~22日の間、20~30代の若年層と40代以上の中高年層201人を対象にインターネットで実施したもの。
退職代行サービスを知っていたかを聞いたところ、「聞いたことある」と答えた人は全体の大多数にのぼり、そのうち若年層では「内容まで理解している」と回答した割合が特に高い傾向にあったという。
一方、40代以上では「名前だけ知っている」あるいは「知らない」とする回答も一定数存在し、認知の深さにギャップがあることが明らかになった。
退職代行を使う人に共感できるかを尋ねると、20~30代の若年層では「とても共感できる」「ある程度共感できる」と回答した人が70%以上を占めた。40代以上では「どちらとも言えない」「共感できない」といった慎重・否定的な意見が目立ち、「自分にはできないが理解はできる」という距離を置いた受け止め方も見られたという。
退職代行サービスを利用する人に対する印象について、20~30代では「やむを得ない事情があると思う」「合理的で賢い選択だ」といったポジティブな印象が多く、40代以上では「甘えているように見える」「職場に対して礼儀を欠いている」といった否定的な声が一定数を占めた。
両者の差は、社会人としての経験年数の違いや、終身雇用・年功序列といった時代背景の影響によるものと考えられるという。
退職代行が広まっている背景として、「ブラック企業やハラスメントの問題」(48.8%)や「若者の価値観の変化」(37.8%)などの意見が集まった。
退職代行サービスの利用意向について聞くと、20~30代では「ぜひ利用したい」「できれば使いたい」と前向きな回答が約39%と比較的多く、一方で40代以上ではその割合が約27%にとどまった。同社によると「若い世代ほど退職代行を選択肢として受け入れやすく、年齢が上がるにつれて自己解決を重視する傾向がある」としている。