創業50周年を迎えたローソンでは6月3日より「マチのハッピー大作戦」を実施する。お値段そのまま50%増量キャンペーンの「盛りすぎチャレンジ」を6月3日~6月30日まで開催するほか、備蓄米の1kgパック・2kgパックの販売、古古米や古古古米を用いたおにぎりの販売など、50周年の感謝を込めた取り組みを展開する。
○■街を幸せにしたい
ローソンは1975年6月14日に大阪府豊中市にローソン1号店「桜塚店」がオープンしたのがはじまり。当時はガラスのショーケースにチーズやハム、お惣菜などを並べて量り売りしていたという。ローソン 代表取締役 社長の竹増貞信氏は、そんな歴史を紐解きながら「ローソンは常に街と共にありました。街を幸せにしたい、という思いで50年間展開してまいりました」と語る。
ローソンは、有事の際にも地域の人々の生活をサポートする拠点となってきた。竹増社長は「1995年に阪神・淡路大震災が発生した当時は、中内代表が『オープンできるローソンの全店舗をあけて、街を青い光で照らすんだ。それが街の方々に安心安全、勇気と希望を与えるんだ』と呼びかけたと聞いています」と紹介。続けて「2011年の東日本大震災のとき、私は東北を回っておりました。真っ暗な被災地域の道路に突然、青く光るローソンのポールサインが現れたときの安心感は、いまでも忘れられません」と振り返る。
そこで創業50周年を記念して6月3日より「マチのハッピー大作戦」をスタートする。まずは、加盟店で働く全国のクルー約20万人に記念Tシャツをプレゼントする。そして6月3日から6月30日までの4週間にわたり、全41品をお値段そのままでボリュームを50%も増量する「盛りすぎチャレンジ」を開催する(詳細は別稿参照)。
さらには「お米・おにぎりで、サステナブルな食の循環を目指していきます」と竹増社長。これに関連する3つの施策を発表した。1つめは「備蓄米パックの販売」で、1kgパックを396円程度、2kgパックを770円程度で販売していく。これについては「お客様から『5kgでは多すぎる。ローソンさんで1~2kgで販売してほしい』というお声をいただきました。そこで小分けパックにして、全国のローソンで販売します。できるだけ速やかに手配します」と説明。そのうえで「いま全国で、お米の受給バランスが少しおかしくなっています。私たちが備蓄米パックを全国販売することで、微力ながら、受給の安定化に貢献できたらと考えています」とする。
2つめは「FOOD GOOD SMILE」と銘打ち、食品ロス削減プログラムに取り組んでいく。値引きシールを貼付したおにぎりの販売数1個につき1円を寄付するもので、2025年9~11月に実施する。
3つめとして「ヴィンテージ米おにぎり」を関東限定で7月より販売する。
最後に、ローソングループ100周年に向けて竹増社長は「グループ理念である『私たちは“みんなと暮らすマチ”を幸せにします』の思いを持って、マチのハッピー大作戦に挑んでいきます。折しもお米に関する話題がホットになっていますが、食に携わる企業として、サステナブルな『食』の循環は非常に大切なことだと感じています」とまとめた。
○■米に関する質問が集中
このあと竹増社長は、質疑応答、および囲み取材でメディアの質問に対応した。
どの地域から「備蓄米パック」を販売していくのか、という質問には「1kgパック、2kgパックに対応した精米所が全国に分散している状況です。関東地方の店舗なら1kgパックを最短3日で店頭に並べられます。その後、約1週間かけて全国津々浦々の店舗にも届けていきます」と回答。この「備蓄米パック」については、とにかく広く速やかに必要な方にお届けしていきたい、と竹増社長。
また「備蓄米パック」の値付けについて聞かれると「私たちが政府から仕入れた値段をベースに設定したものです。
ローソンにとっておにぎりの存在は、と聞かれると「ど真ん中ですね。我々には、おにぎりと一緒に成長してきたという気持ちがあります。おにぎりが美味しい、というのはお客様の安心感にもつながりますね」と話していた。
近藤謙太郎 こんどうけんたろう 1977年生まれ、早稲田大学卒業。出版社勤務を経て、フリーランスとして独立。通信業界やデジタル業界を中心に活動しており、最近はスポーツ分野やヘルスケア分野にも出没するように。日本各地、遠方の取材も大好き。趣味はカメラ、旅行、楽器の演奏など。動画の撮影と編集も楽しくなってきた。