俳優の横浜流星が、6日に都内で行われた映画『国宝』初日舞台挨拶に登壇。作品を公開できることへの思いを語った。


同作は、2017年から朝日新聞にて連載された吉田修一氏による同名長編小説の実写化作。歌舞伎界を舞台にした原作は、連載時から大きな話題となり、2019年に「第69回芸術選奨文部科学大臣賞」、「第14回中央公論文芸賞」をダブル受賞した。吉田氏自身が3年間歌舞伎の黒衣をまとい、楽屋に入った経験をもとに書き上げた渾身の作品となっており、任侠の一門に生まれながらも、歌舞伎の世界に飛び込み、芸の道に青春を捧げ、芝居だけに生きてきた喜久雄が、その命を賭けてなお、見果てぬ夢を追い求めていく壮大な物語を描いている。

初日舞台挨拶には、横浜のほか吉沢亮、高畑充希、寺島しのぶ、森七菜、見上愛、黒川想矢、越山敬達、永瀬正敏、宮澤エマ、田中泯、渡辺謙、李相日監督が登壇した。

横浜流星、“同役俳優”にツッコミ「自分で言うな(笑)」


公開初日を迎えた心境を聞かれると、横浜は「公開を迎えられることって、当たり前ではないんです。僕も一度あるので、安堵と感謝の気持ちでいます」と話す。

李監督から取材時に「魂を込めて」を連呼していたことを明かされた横浜は、「何度も言ってしまって、すごく安っぽい言葉になってしまっていますけど(笑) 我々、魂を込めて作った作品ですので! でも本当にそうなんです!」と力説していた。

今回の舞台挨拶には、自身が演じた俊介の幼少期を演じた越山も登壇。越山の演技について「愛嬌だったり、放っておけない感じが生き生きとしていて。一心同体にならなきゃいけないし、幼少期が軸となる。彼が俊介を堂々と生きてくれたから、自分もそのまま意思を引き継いで生きられた」と絶賛した。

これに「よかったです……」と安堵の表情を見せた越山だったが、「オーディションのときに監督とお話をさせていただく機会があって、僕のにじみ出る憎めなささみたいなものを……」と話すと、横浜から「自分で言うな(笑)」とツッコまれ、タジタジになっていた。
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