TAG STUDIOは、「証券会社の利用実態調査」の結果を発表した。調査は6月4日~9日、株式・投資信託などの資産運用経験がある10代~60代以上の男女386名(うち男性227名、女性156名)を対象に、インターネットで行われた。

○資産運用を始めたきっかけは?

資産運用を始めたきっかけを教えてもらったところ、最も多かったのは「NISA(新NISA・ジュニアNISAなど)の存在を知って」で21.8%。また、「友人・同僚など身近な人から勧められて」(11.7%)、「家族・親族から勧められて」(10.9%)と、周囲からの影響も大きいよう。

投資の目的については「老後の生活資金を準備するため」(54.4%)、「税制優遇制度(NISA・iDeCoなど)を活用するため」(40.9%)、「日常の生活費・副収入を得るため」(39.4%)が上位に。また、投資の学習方法を聞くと、「オンライン記事・ニュースサイト・ニュースアプリを読む」(57.3%)や「SNS・動画 / 音声プラットフォームを活用する」(51.3%)といったデジタル媒体からの情報収集が主流であることがわかった。
○保有している証券口座数は?

続いて、現在保有している証券口座数を教えてもらったところ、「1口座」(49.5%)が約半数を占める一方、「2口座」(32.6%)、「3口座」(10.1%)と複数口座を保有する人も半数近くに。しかし、実際に取引に利用している口座数は「1口座」(68.1%)が圧倒的に多く、多くの投資家が情報収集や用途に応じて複数の口座を開設しつつも、主要な取引は特定の口座に集約しているよう。

また、現在、実際に取引や残高管理で利用している証券会社を教えてもらったところ、「楽天証券」(62.7%)と「SBI証券」(42.7%)が突出して多く、現在投資・投機を行っている商品・サービスは、「国内株式(現物)」(63.5%)や「NISA・つみたてNISA口座での運用」(62.7%)が高い割合を示した。
○運用資産と投資損益は?

続いて、運用資産と投資損益について調査を行った。回答者の世帯年収は、「200万円未満」(31.1%)や「300~500万円未満」(28.8%)が多く、現在の投資運用資産残高をみると、「1円~100万円未満」(34.7%)や「100万円~300万円未満」(25.4%)など、比較的少額から投資を始めている層が多いことが明らかに。

これまでの株式投資のトータル損益については、「わずかに利益が出ている(+1%~+9.9%)」(43.0%)が最多で、「そこそこの利益が出ている(+10%~+29.9%)」(28.0%)、「大きな利益が出ている(+30%以上)」(8%)を合わせると、約8割がプラスの運用成績を上げている。

一方、「やや損失が出ている(−10%~−29.9%)」(5.4%)、「大きな損失が出ている(−30%以上)」(2.1%)という人は7.5%。

そこで、株式投資における損失経験について聞くと、7割近くの投資家が「売却して損失を確定したことがある」(42.5%)あるいは「売却はしていないが含み損を経験したことがある」(25.9%)と、何らかの形で損失を経験していることが判明。
損失が発生した理由を教えてもらったところ、「売買タイミングを誤った(高値掴み / 早すぎる損切りなど)」(40.2%)、「投資そのものをほとんど勉強しておらず基礎知識が不足していた」(33.3%)、「相場全体の急落・外部ショックの影響」(32.6%)が上位にあがった。

さらに、投資リスクを抑えるために有効だと思う方法を教えてもらったところ、「余剰資金(生活防衛資金とは分けた余裕資金)で運用する」が70.8%と圧倒的に多く、次いで「資産・地域を分散して投資する」(50.4%)、「少額を定期積立し、長期で保有する」(43.2%)が上位に挙がった。
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