俳優の吉沢亮が主演を務める映画『ババンババンバンバンパイア』が公開初日を迎え、吉沢らキャストと浜崎慎治監督による舞台挨拶が実施された。

『ババンババンバンバンパイア』は、『別冊少年チャンピオン』(秋田書店)で連載中の奥嶋ひろまさ氏による同名マンガを、吉沢亮主演で実写映画化した作品。
正体は450歳のバンパイアという銭湯で働く森蘭丸(吉沢亮)を主人公に、究極の味わいである「18歳童貞の血」を求める蘭丸の、銭湯のひとり息子であるピュアボーイ・立野李仁(板垣李光人)の純潔を守ろうと奮闘する姿を描く。

公開初日、都内劇場にて行われた初日舞台挨拶には、主演の吉沢をはじめ、板垣、原菜乃華、関口メンディー、満島真之介、眞栄田郷敦、浜崎慎治監督が登壇した。

蘭丸を演じた吉沢は「本日は劇場に足を運んでいただき誠にありがとうございます。すでに映画をご覧になられたお客様ということで、皆様の表情が明るくて、とても嬉しく思います」と、 客席を眺めながら嬉しさをにじませた。李仁役の板垣は「皆さん映画は楽しかったでしょうか?愛おしさにあふれた作品がいよいよ公開することに嬉しい気持ちでいっぱいです」と晴れやかな表情を浮かべる。李仁の初恋相手でバンパイアオタクの篠塚葵役の原は「皆さん映画を観終わった後ということで、楽しくお話しできたらなと思います!」とコメント。葵の兄で蘭丸を兄貴と慕う脳筋番長・フランケンこと篠塚健役の関口は「銭湯のシーンで僕の全てをご覧いただいたかと思うので、清々しい気持ちで今ここに立っております」と言い放つと、会場が一気に笑いに包まれた。昼は高校教師、夜はバンパイアハンターという2つの顔を持つ坂本梅太郎役の満島は、「ささっさ坂本梅太郎を演じました、みみっみ満島真之介でございます、今日は全国の皆様も含めて『坂本梅太郎のバンパイア講座』にお越しいただきありがとうございます」と、アクセル全開で挨拶。すかさず関口から「違います!」とツッコミが入っていた。そんな満島の挨拶を受け、蘭丸に深い恨みを持つバンパイアの兄・森長可役の眞栄田も「ままっま眞栄田郷敦です。短い時間ですがよろしくお願いします」と、本作のプロモーションでバラエティー番組に出演した際の自己紹介形式で挨拶、満島は「郷敦のが聞きたかったんだよ! 嬉しい!」と、仲の良い掛け合いを見せていた。そして浜崎慎治監督は、「初日を迎えられ大変嬉しく思っております。
まず原作者の奥嶋先生に感謝したいという想いです。そして、僕は代表してここに立っていますが、色々なスタッフが動いてこの場があると思うと感無量です」と原作者やスタッフ陣へ感謝の気持ちを表した。

改めて観客を目の前にした心境を聞かれた吉沢は、「映画公開初日に来ていただいて、感謝しかありません。映画楽しんでいただけたでしょうか?(会場から大きな拍手) 全力で皆でコメディーをやって演技させていただいた作品なので、皆様に届いて本当に嬉しく思っております」と想いを語った。撮影現場やプロモーションなど吉沢と一緒になる機会が多かった板垣に対し、吉沢の印象を聞くと「僕のことをよく『可愛い』と言ってくださるのですが、撮影中、逆に吉沢さんの可愛いポイントを見つけたんです。吉沢さんは虫が嫌いなんですけど、 夏祭りのシーンで待機場所にいたとき、急に『李光人、“ヤツ”が出た。もうダメだ』と言ってきて、参っているところが本当に可愛いなと思いました(笑)」と吉沢の「かわいい」素顔を暴露。

続いて、主人公・蘭丸が「李仁の血を吸いたい」と渇望することにちなみ、蘭丸に負けないくらい叶えたい七夕の「願い事」を発表。吉沢が 箱の中から短冊を引き、誰が書いたかを予想するコーナーで、まず最初に引いた願いは「楽屋のお菓子 絶対阻止!」。吉沢は字の書き方などから「板垣」と予想するも、結果は関口。関口は「お菓子は好きだけど、ご褒美の日に食べるものだから、控室など日常的に置かないでほしい、お菓子コーナーも息止めるようにしてます」と衝撃的なエピソードを語り、皆、驚きの表情に。次に発表された願い事は「屏風をつくりたい」。
「日本が好きな人?」などこちらも様々な予想が飛び交うが、またしても吉沢は「板垣」と回答。その理由として、絵を描くなどアートが得意だから、と自信ありげに答えると、結果は見事「板垣」だった。吉沢が「やっぱり李光人のことは何でもわかっちゃうんで」と満足気に言うと、板垣も「お見通しですね」と、劇中の蘭丸と李仁を彷彿とさせる仲睦まじい掛け合いを見せていた。次は「映画バババ ゾゾゾ続編 ネネネ熱望」と書かれた願い事。その筆圧と独特すぎる内容に、登壇者全員、誰が書いたのかすぐにピンと来た様子。板垣が「名前は書いてないけど、書いてあるようなものですよね(笑)」とツッコミを入れ、皆の予想通り満島の回答と判明、満島は「観てくれた方も分かると思いますけど、まだ原作漫画は続いていますから! あと2回くらいはできるから!」と続編への意欲を熱く語った。続いての願い事は「健康」。シンプルすぎる回答に戸惑う一同だが、満島は「原さんだったら『健康になりたい』っていう書き方になりそうじゃない?「健康」の二文字だもんね」と推理、吉沢と板垣も「眞栄田」と予想、正解はやはり眞栄田の願い事で「やっぱり健康って大事じゃないですか」と、願い事同様にシ ンプルに述べた。残すは3枚、続いての願い事は「バババの応援上映」。少し可愛らしい文字を見て「原さん」と予想した板垣だが、正解は浜崎監督の願い事。監督は「この作品は、歌のシーンもあるから絶対に楽しくなると思います」と熱く語り、吉沢も「(応援上映に)一番向いている映画ですよね」と同意すると、満島も「応援上映があったら絶対に行く! もうど真ん中の席取って、隣に迷惑かけないようにしながら、自分の曲の時だけ『♪(バンパイア~)ハンター!』って全力で」と身振り手振りで語り、笑いを誘った。そして残る2枚の「願い事」が一斉に発表されると「ベンチプレス100kg上げられますように」と「バババキャストの皆さんとワードウルフゲームができますように」の2枚。
まだ発表されていないのは、吉沢と原のみ。「ゲーム好きなのでワードウルフは吉沢さんじゃない?」や「となると原さんが100kg持ち上げる!?」と、とんちんかんな予想が壇上で飛び交い、板垣も「これ分からないですね、一番難しい」などと答えるが、結果はもちろん「ベンチプレス」が吉沢で、「ワードウルフ」が原。吉沢は「役によって筋トレをやる機会があるので、どんどんでかくなっていく自分がすごく嬉しい。まだ80kgしか上げられないから頑張りたい」と語り、原は「現場で吉沢さんと板垣さんとワードウルフをしたんですけど、全員集中しすぎて沈黙が続いてしまったので(笑)、今度は皆でわいわいやりたいです」とエピソードを交えながら願いを明かした。

最後に公開初日を祝い、くす玉割りへ。吉沢の「ババンババンバンバンパイア~!」の掛け声とともに登壇者全員で紐を引くと「祝初日!バババの夏、開幕!」の文字が登場。最後に吉沢は、「この作品は笑えるシーンもあれば、アクションのシーンもあったり歌のシーンもあったり、ちょっとうるっとくるようなシーンもあったりと、本当にエンターテイメント作品として色々な要素を詰め込んだジェットコース ターのような作品になっていると思います。今日観て面白いと思っていただいた方々は、周りの方にお勧めしていただいたり、一緒にこの 映画を盛り上げていけたら嬉しいなと思います。ぜひ。今年の夏は『ババンババンバンバンパイア』と共に熱い夏を過ごしましょう!」と熱く語り、終始にぎやかな雰囲気で舞台挨拶は幕を閉じた。

(C)2025「ババンババンバンバンパイア」製作委員会 (C)奥嶋ひろまさ(秋田書店)2022

【編集部MEMO】

映画『ババンババンバンバンパイア』ストーリー

銭湯で働く森蘭丸(吉沢亮)、その正体は450歳のバンパイアだ。至高の味わいである「18歳童貞の血」を求め、銭湯のひとり息子である15歳の李仁(板垣李光人)の成長と純潔をそばで見守っていた。
ある日、李仁がクラスメイトの葵(原菜乃華)に一目惚れ。恋が成就すれば、それすなわち童貞喪失の危機となり、蘭丸による決死の童貞喪失阻止作戦が幕を開ける。葵の家を訪ねる蘭丸だが、バンパイアオタクの葵から恋心を抱かれてしまう始末。さらに蘭丸の命を狙うバンパイアハンター・坂本(満島真之介)、葵の兄である脳筋番長・フランケン(関口メンディー)が次々と登場。因縁の相手である兄・長可(眞栄田郷敦)の影も忍び寄るのだった――。
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