10月10日に公開される松村北斗(SixTONES)主演の映画『秒速5センチメートル』の劇中歌が、山崎まさよしの楽曲「One more time, One more chance」に決定し、劇中歌が使用された予告映像、新キャスト&ティザービジュアル第3弾が解禁された。
原作は2007年に公開された新海誠監督のアニメーション映画。
『君の名は。』『天気の子』『すずめの戸締まり』などで知られる新海の原点とも言える作品で、詩的な映像と感情を繊細に描いたセリフ、美しい音楽によって高く評価されている。18年の時を経た今も国内外で根強い人気を誇る名作が、SixTONESの松村北斗主演で実写化されるというニュースは、大きな話題を呼んだ。
本作で主演の松村が演じるのは、主人公・遠野貴樹。その幼少期には、本作が俳優デビューとなる上田悠斗、そしてヒロイン・篠原明里の幼少期には「東宝シンデレラ」グランプリの白山乃愛がキャスティングされている。
監督を務めるのは、映像監督・写真家として活躍する奥山由之。「ポカリスエット」のCMや、米津玄師「KICK BACK」、星野源「創造」など数々のMVを手がけてきた注目のクリエイターだ。初の大型商業長編映画となる本作では、「今しか作れない『秒速5センチメートル』を真摯に撮りたい」と語っており、繊細な世界観への誠実な姿勢が期待を集めている。
解禁された予告映像では、踏切越しの笑顔や電話ボックスで涙をこぼす場面、雪や桜が舞う夜の描写などが印象的に映し出されている。心の奥底に残る記憶をたどるように、貴樹の幼少期、小学生時代、種子島での高校生活、そして社会人時代までの人生が四季の情景とともに描かれる。撮影は原作の風景を大切にするため、2024年から2025年にかけて季節をまたいで行われた。
劇中歌に決まった山崎まさよしの楽曲「One more time, One more chance」は、原作アニメでも使用された代表的な楽曲で、今回の実写映画用にアップミックスされたリマスター版が採用されている。
切なさと美しさを兼ね備えたメロディが、映像と重なり物語にさらなる深みを与える。
○森七菜、青木柚、木竜麻生、宮崎あおい。吉岡秀隆が出演
新たに発表されたキャスト陣も豪華だ。澄田花苗役には、映画『ラストレター』や『天気の子』の声優でも注目を集めた森七菜。撮影前からサーフィンの練習を積み重ね、髪を切り日焼けをするなど役作りに徹底的に取り組んだ。花苗としての生き方を常に考え続けたという森は、「種子島の自然が原作への感謝すら感じられるほどでした」と語る。高校時代の貴樹を演じるのは青木柚。『カムカムエヴリバディ』などで存在感を示してきた若手俳優で、今後の飛躍も期待されている。今回の役に挑むにあたり、弓道の指導を受けて撮影に臨んだ。「奥山監督の真摯な想いが現場全体に広がり、特別で忘れられない夏でした」と充実の表情だった。貴樹の社会人時代の同僚・水野理紗を演じるのは木竜麻生。『菊とギロチン』や『福田村事件』などで評価を得た実力派女優で、「繊細な心のかけらをこぼさぬように演じました」とコメントを寄せた。
花苗の姉で高校教師の輿水美鳥役には宮崎あおい。映画『EUREKA ユリイカ』や『怒り』などで多彩な演技を見せてきたベテラン女優だ。奥山監督の真っすぐな姿勢に共感し、「穏やかで居心地の良かったです」と振り返った。科学館館長・小川龍一には、吉岡秀隆をキャスティング。『ALWAYS 三丁目の夕日』や『北の国から』で知られ、声優としても『雲のむこう、約束の場所』で新海作品に参加している。「多くの人に愛されている原作に実写で挑む意義を感じた」と語り、主演の松村については「さみしげな瞳に貴樹が宿っていた」と印象を述べた。
解禁されたティザービジュアル第3弾では、サーフィン用ウェットスーツに身を包み、水面を見つめる花苗の姿や、夕暮れの空の下で見つめ合う貴樹と花苗のシーンが描かれている。「遠野くんは、私のずっと向こうを見ている。」という切ない一文が添えられた本編カットが公開され、物語の核心に迫るビジュアルとなっている。
【編集部MEMO】
松村北斗は、1995年6月18日生まれ。30歳。静岡県出身。2009年6月に結成した中山優馬 w/B.I.Shadowのメンバーとなり、同年7月にCDデビュー。
同年にはNYC Boysとして『NHK紅白歌合戦』にも初めて出場した。2011年に同グループは解散するが、俳優デビューや映画デビューなどを経て2015年5月に結成されたSixTONESのメンバーに。以降はグループ活動と並行しながら、俳優としても活躍している。
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