8月8日に公開される菅野美穂×赤楚衛二ダブル主演の映画『近畿地方のある場所について』のメイキング&インタビュー映像が公開された。

本作は、累計発行部数70万部を突破し、「このホラーがすごい!2024年版」で第1位に輝いた背筋氏による小説を原作に、数々の怪異を描いてきた白石晃士監督が実写化。
物語は、オカルト雑誌の編集者が行方不明になることから始まる。彼が最後に追っていたのは、幼女失踪や中学生の集団ヒステリー、都市伝説、心霊スポットの騒動など数々の未解決事件だった。編集部員の小沢(赤楚衛二)とライターの千紘(菅野美穂)は調査を進めるうちに、それらが"近畿地方のある場所"に集約されていくことに気づく。

原作は、Web小説サイト・カクヨムで2023年に連載開始され、リアリティある描写から「実在するのでは」と話題に。累計2,300万PVを記録し、単行本化後も全国書店でベストセラーとなった。原作者の背筋も脚本協力として映画製作に参加し、白石監督とのタッグが実現した。

このたび公開されたスペシャル映像には、メイキングとダブル主演のインタビューが収録されている。映像前半には、編集部の資料室で行方不明の編集者の痕跡を探る緊張感漂う撮影風景が映され、笑顔でクランクインした菅野と赤楚が、シーン撮影に入るや否や表情を引き締め、役に没入する様子が確認できる。後半ではインタビューが展開され、菅野は「体験型みたいな読後感で、自分から進んで怖さを取りに行くような原作」と語り、作品の持つ力強さに触れた。一方の赤楚は「原作の謎が徐々に解明されていく面白さをそのままに、脚本では映像ならではの魅力も感じられた」と、撮影への期待を振り返った。

さらに、撮影現場では"怪異"とされる現象も発生。菅野によれば、心霊スポットとして知られるトンネルでの撮影中、現場にいた少年が「緑の人が見える」と話し続け、撮影素材の一部が黒く塗りつぶされた状態になっていたという。
映像は全て撮り直しとなったが、菅野は「そうした異常があったからこそ、映像には強い力が宿っている」と作品の出来栄えに自信も。また、赤楚は「誰に感情移入するかで本作の見え方が大きく変わる。ぜひ何度も観てほしい」と観客へ呼びかける。菅野も「高校生で観た人が大人になっても忘れられない作品になるかもしれない」と語り、「肝試し感覚で映画館に来ていただければ」とアピールした。

【編集部MEMO】

背筋は、日本のホラー作家。2023年に小説投稿サイト「カクヨム」に掲載した『近畿地方のある場所について』で作家デビューを果たす。ネットで大きな話題を集めた同作は書籍化され、20万部のベストセラーに。さらに、『このホラーがすごい! 2024年版』(宝島社)で国内編1位を獲得。昨今のホラーブームを牽引する作品となった。ほか、『穢れた聖地巡礼について』(2024年)、『口に関するアンケート』(2025年)も発表している。
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