ダークパターン対策協会は7月15日、同協会が制定を進めている「NDD認定制度」における、事業者向けの「自己審査チェックシート」と認定取得事業者が表示できる「NDD認定マーク」を公開した。またあわせて、不適切なWebサイトの情報提供を受け付ける「ダークパターン・ホットライン」を開設し、消費者からの通報受付を開始した。
た。正式な認定審査は10月から開始予定で、事業者は事前にチェックシートで自己審査が行える。
ダークパターン対策協会は7月15日、「NDD認定制度」において、事業者向けの「自己審査チェックシート」と「NDD認定マーク」を公開し、あわせて不適切なWebサイトの情報提供を受け付ける「ダークパターン・ホットライン」を開設した。正式な認定審査は10月から開始予定で、事業者は事前にチェックシートで自己審査が行える。
○自己審査チェックシートの公開で認定審査の準備が進められるようになる
「NDD認定制度」は、ダークパターンを用いない誠実なWebサイトを第三者機関が中立の立場で審査・認定し、改ざん防止機能付きの認定マークを付与することで、消費者が安心して利用できるサイトを見極める手助けとすることを目的とした認定制度。「NDD」は「Non-Deceptive Design」の略で、「非ダークパターン」を意味し、10月から認定審査を開始することを予定している。
今回公開された「自己審査チェックシート」は、既に公開されている「ダークパターン対策ガイドライン」に基づきWebサイトを自己評価できるツールで、「審査対象編」と「推奨編」の2種類が用意されている。チェックシートおよびガイドラインは、ダークパータン対策協会のWebサイトから無料でダウンロードできる。
NDD認定審査は、(1)事業者による自己審査、(2)認定審査機関による一次審査、(3)協会の企業審査局による最終審査の3段階で構成される。今回公開された自己審査チェックシートの審査対象編はこの(1)の事業者による自己審査に相当する内容になっており、事業者は自己審査チェックシートとガイドラインを活用することで、10月の認定審査の受付開始に先立って自社サイトの点検を進められる。
○認定マークは3領域それぞれに設定。3年更新でGOLDに
認定を取得した事業者は、自社サイトに「NDD認定マーク」を表示でき、信頼性や企業の社会的評価の向上が期待される。
○悪質Webサイトを報告するホットラインも開設
同協会はまた、消費者が悪質と感じた事例をWebフォームで報告できる「ダークパターン・ホットライン」を開設した。あくまで報告用のホットラインであって個々の事例の相談対応などは行わないが、明らかに法を逸脱しているケースや悪質な事例については消費者庁をはじめとする関係省庁や金融機関に協会からも情報を共有するという。報告された情報は統計化・公開され、ガイドラインの改訂にも反映される予定だ。
○オンライン説明会も開催、秋には啓蒙動画も公開の予定
同協会では2025年1月に「ダークパターン対策ガイドライン」のバージョン1.0を公開して以来、NDD認定制度に関するオンライン説明会を何度か開催しているが、7月下旬から9月上旬にかけても、NDD認定の「NDD認定制度」の理解促進を目的とする無料のオンライン説明会も開催する。説明会では、制度の概要や、ダークパターン対策ガイドラインに準拠して認定を取得するための実務上のポイントなどについて解説が行われる。開催スケジュールなどの詳細はダークパターン対策協会のWebサイトで確認でき、そこから参加申し込みも行える。
なお、同協会では子どもや高齢者を含む一般消費者向けの「ダークパターン対策動画」も制作中で、今秋の公開を予定している。子ども向け動画は消費者庁・文部科学省、一般向けは消費者庁のレビューを経ており、注意喚起と理解促進を目的とした内容となっている。