LINEヤフーは7月14日、東京都立第一商業高等学校の高校2年生を対象に、夏休み前特別講座「他人事ではないインターネット詐欺~闇バイトとフィッシング詐欺を理解し、自分を守る~」を実施した。

○学生を狙う手口が横行

LINEヤフーグループでは、コミュニケーションアプリ「LINE」をはじめとした身近なインターネットツールを悪用した詐欺行為に関する啓発活動や、闇バイトに特化した啓発等の取り組み、フィッシング詐欺の防止に関する啓発講義などを行ってきた。
2025年1月には、総務省などとの官民連携プロジェクト「DIGITAL POSITIVE ACTION」への参画も表明しており、関係機関との連携や各種取り組みを一層強化している。

昨今、インターネットを通じて巧妙に仕組まれた闇バイトやフィッシング詐欺が増加し、学生を狙う手口が横行している。特に夏休みを迎える7月は、学生にとって自由な時間が増える機会である一方、インターネット詐欺などのサイバー犯罪の標的になりやすい時期となり、こども家庭庁では「青少年の非行・被害防止全国強調月間」としている。

総務省が2025年6月に発表した青少年のインターネット・リテラシーの調査によると、「不適正取引リスク(フィッシングやネット上の売買等)」対応の正答率が63.1%と最も低い結果が出ている。この調査結果から、青少年がサイバー犯罪から身を守るためには、インターネット・リテラシーを向上させることが重要な対策となることが考えられる。
○夏休みに備え特別講座を実施

この様な背景から、同社では、自由な時間が増え、サイバー犯罪の被害にあう危険性が高まる学生の夏休みに備え、LINEをはじめとした身近なインターネットツールを用いた闇バイトの勧誘や、悪質なフィッシング詐欺への対応方法などを学び、インターネット・リテラシーを向上させるための特別講座を実施した。

本講座では、同社CSR本部の西尾勇気氏と、セキュリティエンジニアリング本部の大角祐介氏が講師として立ち、東京都立第一商業高等学校の高校2年生の生徒約190名を対象に授業を行った。参加学生は、闇バイトを「募集する側」の視点で考えるワークショップや、闇バイトに誘われた際に、誰に相談するかを整理するワークショップを通じ周りの学生と互いにアウトプットしあうことで、「闇バイト」と「フィッシング詐欺」について改めて学び、自分事として知見を深めていた。

受講した生徒からは、「これまで自分には関係ないと思っていましたが、スマホ1台で被害に遭う危険性が潜んでいることを実感しました。これから夏休みに入り、友達と遊ぶためのお金が必要な場面が出てくるかもしれないですが、甘い言葉に惑わされず、安全な場所で働くことを意識したいです」「もし不安に感じることがあったら、まずは身近な大人や警察に相談することが大切だと感じました」などの声が寄せられたという。

同社は、「今度も学生に限らず様々な年代を対象としたサイバー犯罪への啓発を行い、日本国民のインターネット・リテラシー向上させることで、情報空間の健全化に寄与してまいります」としている。
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