東日本旅客鉄道(JR東日本)は7月16日、先端技術を取り入れたユーザー向けサービスとして、駅放送案内を文字化してユーザーのスマートフォンに表示する「みえるアナウンス」の試行導入と、生成AIを活用した電話自動音声アシスタント「どこトレダイヤル」のサービス開始を発表した。
○みえるアナウンス
「みえるアナウンス」は2025年8月1日~2026年3月末まで試行導入される案内サービス。
駅構内の専用ボードにタッチするか二次元コードを読み取ると、「みえるアナウンス」の画面に駅の放送案内の内容が文字で表示される。案内の内容は駅員が端末から選択した定型放送文となる。最大13言語に対応可能だが、今回の試行では4言語(日本語・英語・中国語・韓国語)に絞って試行する。
試行導入を実施する駅は、浜松町駅、渋谷駅、赤羽駅、上野駅、秋葉原駅、鎌倉駅、平塚駅、国立駅、千葉駅、新木場駅、長野駅(新幹線改札内のみ)、東京駅(準備ができ次第開始)といった計12駅。デフリンピック会場の最寄り駅や訪日外国人利用が多い駅などを選定した。
今後、駅係員が肉声で行う放送をリアルタイムに文字化する機能や、駅係員が放送文を自由にカスタマイズできる機能などについて、ヤマハと共同で拡充をめざす。
○どこトレダイヤル
「どこトレダイヤル」(050-3355-6421)は、2025年7月23日から開始される、生成AIを活用した電話自動音声アシスタント。スマートフォンアプリ操作に不慣れなユーザーでも場所を選ばず、電話で列車の遅れや走行位置などの運行情報をスムーズかつ正確に知ることができる。
地方エリアの在来線を中心に展開する運行情報サービス「どこトレ」全路線において展開。生成AIがユーザーの問い合わせを認識し、「どこトレ」サーバを参照して適切な案内を行う。駅係員による案内やコールセンターのオペレータ対応が難しい場面でも時間や場所を問わず利用できる。
サービス開始後の利用状況やニーズに応じて、案内内容の拡充を検討。同様の案内ニーズが想定される同社グループ外の鉄道路線やバス路線へのサービス展開を検討していく。