The Browser Companyは7月21日(現地時間)、開発中のWebブラウザ「Dia」のスキルのギャラリーページを公開した。ユーザー作成のユニークなスキルが共有されている。


DiaはAI活用を前提に設計されたChromiumベースのブラウザであり、6月11日から招待制で規模を制限したベータテストが行われている。

従来のブラウザと大きく異なる点は、Webページを表示するだけでなく、ブラウザに組み込まれたAI機能を通じてユーザーの情報収集や作業をサポートしてくれる点にある。ChatGPTの登場以降、AIチャットボットを併用したWebブラウジングは多くのユーザーにとって日常化している。Diaでは、URLバーやサイドパネル、新規タブなど、複数のインターフェースから即座にAIチャットを利用できる。

DiaのAI機能は、一般的な質問、検索、翻訳、要約、タブや履歴に関する問い合わせに対応する「チャット」、文章作成を支援する「ライティング」、プログラミング関連の質問やコード生成、デバッグ、解説などを行う「コード」の3つの基本スキルで構成されている。さらに、ユーザーは任意のプロンプトをカスタムスキルとして保存できる。

例えば、「このページで映画を探し、その作品の評価と視聴可能なストリーミングサービスを教えてください」と入力すると、Diaは開いているページ内の映画作品について調査する。そのプロンプトを「Save as Skill」機能で「cinema」という名称で保存すれば、次回からは「/cinema」と入力するだけで同様のリクエストが可能となる。

この「ブラウザ+AIチャット」の環境に「パーソナル・ミニアプリ」を構築できるようなカスタムスキルこそ、ブラウザを用いた作業効率化を実現するDiaの中核的機能といえる。

ただし、ChatGPTを初めて使用する人が空白の入力ボックスを前に戸惑うように、カスタムスキルも最初は使い方のイメージを持ちにくい。試行錯誤の時間が必要となる。今回公開されたギャラリーページでは、他のユーザーのスキル活用例を参照でき、プロンプトをコピーして自身の環境に取り入れることが可能である。
これにより、初心者がアイデアを得る助けとなり、熟練ユーザーにとってもスキルを洗練させるヒントを得られる場になると期待される。

現在公開されているスキルは「Writing」「Development」「Shopping」といったカテゴリで絞り込むことができるが、検索機能は未提供である。自作スキルを共有したい場合は、ギャラリー内の「Submit your own Skill」から簡易な手続きで申請できる。
編集部おすすめ