リクルートの美容に関する調査研究機関「ホットペッパービューティーアカデミー」は8月21日、美容サロンの利用実態調査の結果を発表した。調査は2025年2月28日~3月4日、全国の15~49歳の女性1万8,916人を対象にインターネットで行われた。

○美容室1回あたりの利用金額は沖縄県が1位

美容室1回あたりの利用金額は、沖縄県が9,478円で全国1位となった。沖縄では、パーマの利用率が12.4%、ヘッドスパが15.1%といずれも全国1位。高単価メニューの利用が1回あたりの利用金額を押し上げていると考えられる。サロン滞在時間も平均101分と全国最長だった。

沖縄県では、湿度や紫外線などの影響から髪の悩みが生じやすく、パーマやヘッドスパといった髪質対応型のメニューが支持される地域性がうかがえる。1回の来店でまとめて複数施術を受ける「じっくりケア型」のスタイルが根付いており、「1回ごとにしっかり投資する」美容行動が定着している地域だと考えられる。

年間の美容室利用総額は東京が1位


東京都はカラー(年間4.59回)やトリートメント(同4.34回)といったメニューの利用頻度が全国でも特に高く、美容室の年間利用回数(4.37回)は全国1位だった。

東京都は、髪質改善やハイトーンカラー、白髪ぼかしなど「定期的なメンテナンスが求められるメニュー」への関心の高さが、利用総額の高さにも影響しているものとみられる。さらに、サロンの多様性やネット予約の浸透といった都市ならではの環境も後押しし、小まめに通うスタイルが根付いていると考えられる。

○美容サロン全体にかける金額は福井県が1位

アイビューティー(20.3%)、エステ(11.3%)など、さまざまなジャンルのサロン利用率が全国上位となったのは福井県。美容室での店販購入率(店舗で販売されている商品の購入割合)も38.2%と全国1位であり、施術だけでなくホームケアへの投資も活発だった。福井県は、生産年齢人口(15~64歳)における女性の有業率が77.7%で全国1位(「令和4年就業構造基本調査結果」(総務省統計局)という特徴があり、外出機会の多さや身だしなみ意識の高さが美容投資を後押ししていると考えられる。
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