「はたらいて、笑おう。」をビジョンに掲げ、人材派遣サービスなどを展開するパーソルホールディングス株式会社は8月14日、同社の部活動「男性育休推進部」による料理イベント「育児パパめし」を都内のキッチンスタジオで開催した。

「男性育休推進部」は2023年12月に社内の部活として立ち上げられ、男性育休取得経験者を中心とした有志の社員約40名で構成され、男性育休の100%取得を目指して活動をしている。
今回実施された「育児パパめし」では、「男性育休推進部」に所属する普段から料理をしている社員とあまり慣れていない社員がペアを組み、4つのチームにわかれて子どもが喜ぶ料理作りに取り組んだ。
○■最も苦手な家事は「料理」

冒頭、「育児パパめし」の企画・主催を担当したプロダクト&マーケティング事業本部 エージェントソーシング推進部 エンタープライズグループに所属する金村魁氏は、「男性育休推進部」が従業員101名を対象に実施したアンケート結果を報告。

最も苦手な家事、パートナーにやってほしい家事がいずれも男女ともに「料理」が1位だったことに触れ、「今日は料理や食事の悩みをみんなでシェアしつつ、レパートリーを増やし、家族のために料理のスキルアップできたらなと思っています」と口にした。

次に助産師・栄養コーチの中村有香氏が登壇し、栄養バランスの良い料理の必要性を説く。さらには、「『離乳食を食べさせなきゃ』と一生懸命になり過ぎて子どもが食事を嫌になることは珍しくありません。“お父さんとお母さんが食べているところを見せる”というのも大事な要素で、食卓に一緒に座らせることも良いのかなと思います」と食べさせ方についても解説した。
○■こだわりの料理

その後、各チームは料理を開始する。チームメイトの男性社員、パートナー、子どもが見守りながら料理をする男性社員たち。子どもに料理を手伝ってもらう瞬間もあり、料理という過程を楽しみながら進めていく。

無事に料理を完成させた各チームの社員たちが、その料理に関するこだわりや狙いなどを紹介する。まず「親子で作る新幹線おにぎりプレート」を作った金村氏は、息子がイヤイヤ期にさしかかり、なかなか料理を食べてくれないことを受け、「『息子が好きな電車や新幹線型のおにぎりを作れば食べてくれるのではないか』というところから着想しました」と説明した。

「野菜カラフルパンケーキ」を作ったパーソルビジネスプロセスデザイン ビジネスエンジニアリング事業本部 サステナブルビジネス統括部 サステナ統括部の三原史寛氏は「今回はビーツやほうれん草、自家製のトウモロコシのフリーズドライのパウダーを生地に練りこんでパンケーキとして焼きました」といろいろな味が楽しめる内容になっていると話し、「子どもにも手づかみの練習として食べやすいよう、小さく持ちやすく形成して焼きました」と形状に関するこだわりも口にした。


「甘じょっぱい、ツナコーンそぼろ風そうめん盛り合わせ」を作ったパーソルキャリア ITマネジメント&インフラ・セキュリティ統括部 テクノロジー企画グループ リードコンサルタントの河野裕騎氏は「誰でも簡単に作れることが1番のポイントです。慣れると5分くらいで作れると思います」と手軽さを意識したレシピであることを強調。また、「甘辛く作っているので子どもは食べてくれる」と子どもの味覚に配慮した一品でもあると語った。

「子どもが大好き! 栄養たっぷりお好み焼き」を作ったパーソルクロステクノロジー ITエンジニアリング統括本部 DX3グループ チームリーダーの竹本康彦氏は2歳の子どもを持つが、好き嫌いが多く、とりわけ肉をあまり食べてくれないという。続けて、「野菜のみじん切りとひき肉を混ぜてお好み焼きを作っています。これなら『おいしい』と言って食べてくれます」と好き嫌いの多い我が子にバランスの良い栄養を摂ってもらうために工夫した料理であると話した。

各料理の説明が終わった後、子どもたちは料理に舌鼓を打ち、その様子に料理をした社員やパートナーは笑顔を見せた。
○■「今後は料理に積極的に取り組みたい」

イベント終了後、料理に取り組んだ社員に話を聞いた。パーソルクロステクノロジー株式会社 コンサルティング本部 マネージャーの本橋孝昭氏は「普段は料理をしなかったのですが、これを機に家でも料理をしてみようかなと思いました」「仕事が忙しかったり出張があったりなどして、なかなか料理の時間を割くことは難しいです。それでも土日は空いていますし、有給休暇も使えるので、そういった時間を作って徐々に料理をしていきたいです」と話す。

パーソルテンプスタッフ株式会社 東日本営業本部 千葉営業部に所属する横谷秀俊氏は「今まで妻が料理を作ってくれていて、『男性も作らなければいけない』とわかっているものの、料理をしませんでした。ただ、今日参加して思いの外、簡単に料理ができることに気づきました。
また、子どもがおいしそうに食べている姿を見て、今後は料理に積極的に取り組みたいと思いました」と意識の変化を口にした。

料理を普段しない人からすれば、料理のハードルはとても高く感じてしまう。しかし、「育児パパめし」のようなイベントに参加して料理経験を0から1にすることで、そのハードルを著しく下げることができる。その結果、男性の育児休業促進につながるかもしれない。
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