マイナビは2026年3月、新入社員の抱える不安や期待と、企業の入社式の現状に関する分析結果を発表した。分析は、2025年入社した新入社員を対象に聴取した調査データをもとに行われた。

○2025年度の新入社員の期待度は74.0%

マイナビ研修サービスが2025年3月17日~4月13日に、同社が提供する新入社員研修に参加した新入社員8,043人を対象に記入選択式アンケートで実施した新入社員のキャリア意識調査の結果によると、2025年度の新入社員は、入社前の期待度が74.0%(「かなり期待している」「どちらかといえば期待している」の合計/昨対比4.2pt増)であった。この結果は調査開始以降最高値となり、高い期待感を持って社会に踏み出していることがわかった。

また、社会人生活の中でどのようなことに期待を持っているか聞いたところ、最も多かったのが「自分が成長できる」(59.6%)、次いで「収入が得られる」(37.4%)、「新しいことに挑戦できる」(33.7%)だった。この期待感の高さは、「成長したい」「新しいことに挑戦したい」というZ世代の前向きなキャリア志向がうかがえる結果となった。

一方、社会人生活の中でどのようなことに不安を感じているか聞いたところ、「仕事をうまくこなせるか」(67.1%)が最多で、次いで「上司・先輩・同僚との人間関係」(54.2%)、「環境の変化に対応できるか」(32.5%)となり、仕事内容だけではなく人間関係などの環境面にも不安を感じていることがわかった。

○約9割が「出世したい」と回答

新入社員の出世意欲について聞いたところ、「出世したい(どちらかといえば出世したいを含む)」(89.8%)と前向きな回答をした人が約9割だった。

また、「仕事を通じて叶えたい夢があるか」について、「ある」と回答した割合は70.4%となり、長期的なビジョンをもって社会人生活に期待していることがわかる。

同社が2025年5月25日~31日、2026年3月卒業予定の全国の大学生、大学院生1,983人を対象に実施した「2026年卒 大学生キャリア意向調査5月<就職活動・進路決定>」では、2026 年5 月に発表した調査では、入社後のキャリアについて、「転職を考えている」と
答えた割合は約2割と少数派だった。

このことから、先行きが不透明な時代だからこそ、同じ会社で長く働きたいという考えが一定数存在している可能性がある。そのため、ファーストキャリアを重視し、キャリアプランを明確に描いておきたいという意識が強まっていることが推察できる。
○企業が入社式で工夫していることは「雰囲気づくり」

同社が2026年1月26日~2月8日、同社情報メディアやメールマガジンにて1,579社に実施したマイナビ2027年卒企業新卒採用予定調査によると、入社式について工夫していることは「リクルートスーツの着用禁止でリラックスした雰囲気でスタートさせる」や、「ご家族からの手紙のコーナーの準備をする」「開催時にゲームなども取り入れる」などがあがった。

また、2026年1月8日~13日、株式会社クロス・マーケティングのモニターで、大学4年/大学院2年以上で今年就職活動を終えた、もしくは現在活動中の子供を持つ保護者1,000人を対象に実施した「マイナビ 2025年度 就職活動に対する保護者の意識調査」によると、子どもの内定企業から「内定式・入社式への招待」を受けた保護者は17.9%で、そのうち入社式に「参加予定」という保護者は40.1%となった。


○総括

これらの結果から、2025年度の新入社員は前向きなキャリア志向や出世意欲の高さなどから、高い目標意識を持ち社会人生活を迎えていることがわかる。一方で、「人間関係」や「上司・先輩との関係」など、職場環境への適応に関する懸念も大きい点が特徴となる。そのため、同社は今年の新入社員においても、早期に心理的安全性の確保ができるかどうかが重要なポイントになるとしている。

また、今後は新入社員の定着や早期の活躍に向けて「高い期待を保ち続けるためのオンボーディング設計」が、より一層重要になると考えられる。
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