目前に迫った井上とネリの試合に世界が注目している(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext

 ビッグファイトへの期待感が高まっている。

 ボクシングスーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が5月6日、ルイス・ネリ(メキシコ)を相手に、東京ドームのリングで防衛戦を戦う。

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 これまでの戦いで圧倒的な強さを示してきた井上と、元世界王者であり“悪童”の異名を持つネリという、実力やキャラクターが突出している両者による一戦。大舞台が会場となるこのタイトルマッチのゴングが目前となる中で、海外メディアからの視線も熱を帯びてきている。

「ボクシングのスーパースター、ナオヤ・イノウエが東京ドームでルイス・ネリと対戦し、ホームファンを再び興奮させそうだ」

 そう報じているのは、イギリス紙『Evening Standard』だ。現地時間4月30日(日本時間5月1日)、公式サイト上において、防衛戦の試合展開や結果などを予想している。

 同メディアは、「日本の象徴的な会場でボクシングイベントが開催されるのは、1990年にジェームズ・“バスター”・ダグラスが無敗のマイク・タイソンをKOして、誰もが認めるヘビー級チャンピオンとなった1990年の衝撃的な番狂わせ以来初めてとなる」と東京ドームでのビッグマッチの歴史に言及。さらに、「イノウエがリングに戻る月曜日には5万人以上のファンが集まるだろう」と今回のイベントへの盛り上がりにも期待を寄せている。

 その上で、「1990年にまさにこの会場でタイソンがダグラスに敗れたことは、ボクシングでは何が起こるか分からないというイノウエへの警告となるはずだ」と論じ、その一方で「しかし、この日本のスターが集中力を欠いた様子は一度もなく、元世界2階級制覇王者との対戦で彼が隙をみせることはないだろう」として、井上の試合への意識の高さを強調。

 また敵地に乗り込む挑戦者についても、「ネリは日本での過去の試合は両方とも勝利している」と実績に触れながらも、「自身もノックアウトパワーを持っているが、どうやって勝つのかは難しい。メキシコ人選手はイノウエに対しアウトボックスすることは期待できず、打ち合いに持ち込むことも彼にとって良い結果をもたらす可能性は低い」と見通している。

 そしてトピックの最後で同メディアは、「スリリングな試合になる」との展望を記した上で、結果については「7ラウンド、イノウエのストップ勝ち」と予想している。

 世界中から注目を集め、日本のボクシング界にとっても歴史的な一戦。“モンスター”が全盛期にある現在、やはり34年前のようなアップセットは起こり得ないのかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]