会見中には佐々木とフリードマン本部長が強い信頼関係にあることを示すシーンもあった(C)Getty Images
ドジャースとの契約が正式に発表された佐々木朗希が22日(日本時間23日)、本拠地のドジャースタジアムで入団会見を行った。
濃紺のスーツにブルーのネクタイを着用して登場すると、会見の冒頭で背番号「11」のドジャースのユニホームに袖を通した。
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事前に用意したメモを携えて会見に臨んだ佐々木はロサンゼルスで広範囲の山火事が起こり、大変な状況にあることを気遣いながら、自身に関しては「あらためてゼロからスタートと、身が引き締まる気持ちです」と語った。
大争奪戦の末にドジャース入りを決めたことには「ひとつを選ぶのは難しい決断でした。いろいろな意見があるのは重々承知しています」と厳しい表情を浮かべる場面もあった。
ただその上で「ここにくるときめた以上、ベストと信じて、可能性を信じてくれる人のために前に進みたい」と決意を新たにした。
また日本球界でノーヒットノーランなど、トッププロスペクトの佐々木をめぐってはオフに多くの球団が面談含め、大争奪戦をくり広げた末に、結果としてドジャース入団を選んだ。
今回の選択の理由に関して米記者からも多くの質問が飛んだが、その中で、佐々木が応えたのは「話をした上で、総合的にドジャースが1番良かった」としながら、具体的には「1番はフロントの安定感だと思っています」と言及。
このポイントについて米記者も補足した。『Dodgers Nation』のノア・カマラス記者は自身のXを更新。その中でこの日の会見内容について「ササキはドジャースについて、彼にとって際だった1番のことは『フロントオフィスの安定性』だと言いました」と紹介。
その上で同氏は大谷の昨年のドジャースとの契約内容を振り返り、アンドリュー・フリードマン編成本部長の重要性について言及。「オオタニはアンドリュー・フリードマンがそこにいなければ、彼が去ることができるという条項を彼の契約に持っています」とコメント。昨オフ、史上最高の争奪戦ともいわれた大谷翔平のFA時にもキーマンとして注目を集めたのが同部長だった。
カマラス氏もこの点を受けて「明らかにササキも印象的なフロントに気づきました」と記し、フリードマン氏含め、フロントの優秀さも佐々木の判断に影響を与えたという見解を示した。
フリードマン本部長といえば、ウォールストリート出身という異色の経歴を持ち、過去にはレイズのフロントとしてもチーム改革を成功させた。常に真摯に選手と向き合い、チーム編成にもたけた、辣腕フロントとして広く知られている。この日の会見でも佐々木に寄り添い、ときに握手するシーンもあるなど、信頼関係の深さがかいま見られるシーンもあった。
いずれにせよ、今後の注目は佐々木のパフォーマンスとなる。ルーキーイヤーからどんな快投を見せるのか。スプリングキャンプの調整から大きく注目を集めていきそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]