引退後もサッカー界のあり方に意見を挙げ続けているピケ。(C)Getty Images

 かつての名手から“仰天のプラン”が飛び出した。

【動画】挑んだ勝負で圧倒 久保建英の圧巻個人技からのゴラッソ

 発信者となったのは、元スペイン代表DFのジェラール・ピケ氏だ。2000年代後半に華麗なるパスサッカーで世界を席巻したバルセロナの屋台骨となった名手は、元スペイン代表GKイケル・カシージャス氏のポッドキャスト番組『Bajo Los Palos by Flexicar』に出演。現代サッカーに苦言を呈するとともに、改善案を提唱した。

 攻撃的かつアグレッシブなスタイルで一時代を築いたバルセロナの黄金期を知るピケ氏。彼にとって昨今のサッカーは「退屈」。ゆえに「サッカーは娯楽でなければならない」とする彼は抜本的な改革の必要性を唱えている。

「サッカーの試合で一番エキサイティングなことは何か。それはゴールだ。僕にとってあり得ないのは、70ユーロ、50ユーロ、90ユーロ、100ユーロ、200ユーロもする試合、もしくはチャンピオンズ・リーグの試合で300ユーロを支払っているのに、試合が0-0で終わることだ。見る側にとっては何かが起きなくていけない」

 現在、若年層に圧倒的な人気を誇る7人制フットボール『キングスリーグ』の運営者でもあるピケ氏は、何よりもエンターテインメント性を重視している。だからこそ0-0で終わる試合を断じる彼は、こう続けている。

「僕が案を出すなら、0-0で試合が終わった場合には、両チームが獲得できる勝点をゼロにする。

そうすれば、70分を過ぎたぐらいには、必然的に試合はオープンな展開になるはずだ。国際サッカー評議会は何も変えようとしない。変化を恐れ、何も変えようとしない年老いた連盟の人間に頼っていてはいけない」

 昨年3月には「もう90分は無理だ。せいぜい(若い世代が受け入れるのは)30分か、40分くらいじゃないかと思う。これはトレンドなんだ。それは止められないし、適応しなければならない。僕たちは新しい形を見つけなくてはいけない」と、サッカーの現行スタイルの“オワコン化”を指摘していたピケ氏。誰よりも90分の戦いに身を投じてきたレジェンドの指摘は、辛辣だが、説得力は抜群。実に興味深いものである。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

編集部おすすめ