レッドブルは前途多難のようだ(C)Getty Images

 F1新シーズンを前に2月26日から28日まで、バーレーン・インターナショナル・サーキットで合同テストが行われた。参加全10チームが3日間にわたるスケジュールの中での走り込みで、それぞれ開幕へ向けた準備が進められた。

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 そのテストの内容を踏まえ、英紙『Millor』がシーズンを展望。現地時間3月1日に公式サイト上において、上位チームの勢力図について論じている。

 その中で同メディアは、マクラーレンのランド・ノリス、フェラーリのルイス・ハミルトン、さらにメルセデスのジョージ・ラッセルがテストで好タイムを記録したとして、何れもタイトル争いに加わると予想。だが、コンストラクターズタイトル奪還を目指すレッドブルについては、「ライバルたちが手応えを感じる一方で不安が漂っている」と言及する。

 同メディアは、「27歳のマックス・フェルスタッペンは、5年連続タイトル獲得を目指す4度のワールドチャンピオンだが、その挑戦には厳しい現実が待ち受けているかもしれない」と王者の先行きを不安視。さらに、「テスト最終日、フェルスタッペンはコントロールしづらいマシンに手こずり続け、チームの技術責任者であるピエール・ワシェも『期待していたほどスムーズなテストではなかった』と沈んだ表情で語った」などと振り返っている。

 レッドブルは今季型RB21のポテンシャルが注目を集める中、トピックでは、「レッドブルの伝説的デザイナー、エイドリアン・ニューウェイがアストンマーティンへ移籍したことで、現在チームのデザイン部門を率いるワシェは『正しい方向には進んでいる』と主張するが、性能向上は『思っていたほど大きくはなかった』と認めた」と綴り、チーム内部の現状を伝えている。

 また同メディアはテストの内容から、「トップ争いに関しては、今シーズンのF1が『4チームによるタイトル争い』になる可能性がいよいよ現実味を帯びてきた」と指摘。昨季の上位3チームに、メルセデスを加えた「4強」が形成されると予想するも、「ただし、それはレッドブルが自らの問題を解決できた場合に限られる。もし改善が進まなければ、フェルスタッペンですら今年は厳しい戦いを強いられることになりそうだ」などと見解を示している。

 開幕が目前に迫る中で、現在も厳しい評価が送られているレッドブル。果たして、3月14日から始まる今季初戦オーストラリアGPでは、好調なライバルチームとどのような戦いを演じるのだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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