スタントンが離脱となれば大きな痛手だ(C)Getty Images
長年、ヤンキースで打線の軸を担ってきたジャンカルロ・スタントンの開幕絶望、さらに戦列離脱長期化の可能性が囁かれている。地元ニューヨークの情報サイト『EMPIRE SPORTS MEDIA』が現地時間3月8日、スタントンが負っている両肘の怪我の現状として、治療を行っているものの「回復の兆しがみえていない」などと報じた。
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スタントンは肘の検査、治療のため今回のスプリングトレーニング中ニューヨークに戻り、PRP注射(多血小板血漿)を受け、その後チームに復帰したものの、同メディアは現在も症状の改善がみられないと説明。すでに2回の注射を行っているとして、「PRP治療は複数回の投与が必要な場合もあるが、ここまで改善が見られないのは明らかに不安材料だ」などと指摘する。
さらに、「現時点では“最終手段”として手術の可能性も残されているが、球団としては休養と治療を続けることで復帰を目指したい考えだ」と首脳陣の意向を伝えながら、「ただし、もし手術に踏み切ることになれば、2025年シーズンは開幕前に終了することになる」とも見通している。
通算429発を誇るスタントンは、アーロン・ジャッジとともにヤンキース打撃陣の長距離砲として存在感を放ってきた。同メディは、近年、主に指名打者として打線を活性化させてきたベテランの故障離脱による影響を不安視し、「もしスタントンが手術に踏み切れば、ヤンキースは厳しい状況に置かれる。すでにフアン・ソトを失ったことで、昨シーズン41本塁打、OPSほぼ1.000という強力な打撃力を手放している」などと主張。
続けて、「さらにスタントンの27本塁打、wRC+116までもが消える可能性があるとなると、チームにとっては大きな痛手だ。特に彼のポストシーズンでの活躍は圧巻で、通算7本塁打、wRC+183という驚異的な数字を残している」として、スタントンの昨季のパフォーマンスを振り返っている。
同メディアは、「ヤンキースにとってパワーは欠かせない武器であり、スタントンが健康である限り、彼は間違いなく脅威となる存在だ。しかし、またしてもケガに苦しめられることになれば、ヤンキースの打線は一気に迫力を失う」と強調。また、3回目のPRP注射を受ける予定であるとして、「今は、PRP注射が最終的に効果を発揮することを関係者全員が祈るしかない」などと綴っている。
オフには、コディ・ベリンジャーやポール・ゴールドシュミットなど強打者を補強したものの、ジャッジとともにスタントンが活躍してこそ、新戦力が生きてくることは言うまでも無い。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]