今永の調整のために止むを得ない判断だったようだが…(C)Getty Images

 ファン待望のMLB東京シリーズ、3月18日のドジャース対カブスの開幕戦では大谷翔平、山本由伸、鈴木誠也、今永昇太の4人の日本人プレーヤーが出場。東京ドームが熱狂に包まれたゲームは、ドジャースが4-1で勝利を飾っている。

だがこの一戦、日本人選手の起用をめぐって思わぬ議論が沸くこととなった。

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 カブス先発の今永昇太はこの試合、4回69球を投げドジャース打線をノーヒット無失点に抑える好投を披露した。その後、クレイグ・カウンセル監督に交代を告げられ5イニング目のマウンドには登らず、自身の役割を終えている。

 4回まで1-0でリードしていたカブスは今永の降板直後、救援投手が打ち込まれ3失点、9回にも1点を失い痛恨の逆転負けを喫した。この結果もあり、国内外で今永の交代を決断した指揮官にさまざまな反響が上がり、今もなお、その余波は続いている。

 米スポーツサイト『FANSIDED』でも開幕戦翌日、特集記事の中でカウンセル監督の采配をフォーカス。「カウンセルがショウタ・イマナガをわずか70球弱で降板させたことで、カブスファンは激怒した。ノーヒットの快投を続けていたイマナガを降板させたことに対し、カウンセルは試合後にいつものように自身の判断を擁護したが、その説明がファンの怒りを鎮めることはなかった」と綴っている。

 またトピックでは、試合後のカウンセル監督のコメントも掲載。通常よりも早い時期での開幕を考慮したとして、「70球がイマナガの目安だった」と明かしており、「彼が4回を投げ終えた時点で、それが彼を降ろす適切なタイミングだったんだ」などとも述べている。

 これらの言葉を受け、同メディアも「カウンセルの言う通り、これはまだ3月中旬の話だ。通常であればイマナガはまだオープン戦で調整を続けている段階で、開幕に向けてコンディションを整えている最中だったはずだ」と指摘。

また、「カブスはイマナガの長期的な健康を優先する必要がある」と訴えている。

 球数による交代は当初からのプランだったと説くカウンセル監督に、現地メディアも同調する。だがいずれにせよ、今回の件はカブスファンを刺激してしまったことも間違いないようだ。トピックでは就任2年目の指揮官に対する、現地での反応を以下の様に綴っている。

「シカゴでの初年度を終えた時点で、すでにファンの間でカウンセルはフラストレーションの対象になっていた。そして、今シーズンの開幕戦となる東京ドームでの試合でも、ファンの反応は昨年と変わらなかった。たった1試合でファンは再び『カブスはカウンセルに(給料を)払い過ぎている』という結論に至ってしまったのだ」

 日本での開幕ゲームで、批判の的となってしまったカウンセル監督。今後、ファンの支持を回復させていくためには、やはり、シーズンを通して勝利を積み上げていくしかない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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