韓国は1日、建軍71周年の「国軍の日」を迎え、文在寅政権は南部の大邱空軍基地で華々しい記念式典を開いたが、外交オンチを露呈する形となった。セレモニーに華を添えるはずの在韓米軍司令官は欠席。

竹島をめぐる示威行動によって、日本との亀裂は一層深まっている。

孤立深める文在寅大統領の四面楚歌、「国軍の日」でさらに浮き彫...の画像はこちら >>

国軍の日とは?

 国軍の日は、朝鮮戦争で当初劣勢だった米軍中心の国連軍が1950年9月に仁川上陸作戦を成功させ、韓国軍が翌月1日に38度線を突破して北朝鮮に反撃を開始したことを記念したもの。

 「韓国軍の威容を国内外に示し、国軍将兵の士気を高めるため」に制定された。新大統領が代わる5年ごとに軍事パレードが行われてきたが、70周年だった昨年は見送り。南北融和路線を掲げる文在寅政権による対北配慮によるものだった。

在韓米軍司令官は欠席の表向きの理由と本音は?

 そうした経緯を経て開催された今年は「強い国軍」をテーマに、初のステルス戦闘機F-35Aが一般公開されたのだが、朝鮮戦争を共に戦った盟友関係にあたる在韓米軍のロバート・エイブラムス司令官は式典に参加しなかったという。エイブラムス司令官は昨年11月に就任し、国連軍司令官も兼務している。

「エイブラムス司令官の不参加の理由は『ワシントンでの米軍制服組トップの統合参謀本部議長の交代式に参加するため』と伝えられていますが、本音は別にあるようです。

米国の反対を無視して文在寅政権が日本にGSOMIA(軍事情報包括保護協定)破棄を通告したことに対する警告だとみられています。11月22日の失効期限まで2カ月を切る中、文在寅政権に翻意を促す意図があるのでしょう」(在ソウル特派員)

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竹島周辺を飛行する「領空守護飛行」を実施

 米国の意図をよそに、文在寅政権は対日強硬姿勢をまったく崩そうとしていない。

 国軍の日の行事の一環として、韓国空軍は大邱空軍基地からF-15K戦闘機4機を出撃させ、竹島周辺を飛行する「領空守護飛行」を実施。有事の際、朝鮮半島の領空のどこへでも出撃することができるという作戦遂行能力を見せるという趣旨だというが、当然ながら安倍政権の猛反発を招いている。

 外務省の滝崎成樹アジア大洋州局長は駐日韓国大使館の金敬翰次席公使に電話で「日本が事前に中止を要請したにも関わらず、今回韓国軍の戦闘機が竹島周辺を飛行した」「極めて遺憾」と抗議。河野防衛相も記者会見で「賢明な対応をしていただきたい」と批判した。


 日本側のこうした対応を受け、韓国側も応酬。

 国防省は「日本の独島領有権の主張は一考の価値もなく、独島に対する韓国の主権を隙なく守護していく」と強調し、「国軍の日の行事の一環として大韓民国の固有の領土である独島上空を我が空軍機が哨戒飛行したことに関連し、日本側が韓国の武官を呼んで不当な領有権主張を繰り返したことに対して強力抗議するところであり、このような形態をこれ以上繰り返さないよう厳重に求める」との声明を出した。

 日米の韓国パッシングが加速することになるのか。

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[文/構成:ココカラネクスト編集部]