最新の4thシングル「五月雨よ」をリリースした櫻坂46。二期生・武元唯衣と増本綺良は今年“新成人”となった20歳の同級生コンビだ。

グループのレギュラー番組など、日頃の活動では接点があまり見えない2人だが、いざ顔を合わせると軽快な掛け合いを見せる。そんな2人に持ち掛けたのは、お互いの素顔についての問い。それぞれが思う意外な一面、そして、パブリックイメージに対する本音とは――。

【写真】20歳の同級生コンビ 武元唯衣&増本綺良の撮り下ろし写真(5枚)

新成人の“20歳コンビ”が語るお互いの「子どもっぽさ」と「大人っぽさ」

――武元さんと増本さんには、今年“新成人”という共通点があります。それにちなみ、それぞれが思うお互いの「子どもっぽさ」と「大人っぽさ」を伺えればと思います。武元さんは増本さんにどんな印象を持っていますか?

武元:子どもっぽさでいえば、出会った16歳の頃からテンションは変わらないです。無邪気さは綺良ちゃんならではの良さですし、ずっと変わらないでいてほしいです。持ち前の明るさには、メンバーもみんな無意識に救われています。反対に、大人っぽさでいえば、誰かに自分の考えを伝えるときの言葉選びが大人っぽくなったなと思います。キレイな言葉で丁寧に伝えていて、1つ1つの言葉を大事にする話し方をするので、そんな姿を見るとグッと来ます。

増本:ありがとうございます(笑)。

武元:いえいえ(笑)。
あと、ダンスでは自分から食らいつこうとする感じを見る機会も多くなってきたかなって。諦めない心が表れているのは、大人だなと思います。

――増本さんは反対に、武元さんに対してどんな印象を持っているのでしょうか?

増本:自分も一緒に年齢を重ねているから、出会った当時のまま、16歳のイメージで止まっているんです。子どもっぽさで言うなら、武元さんは見た目が「赤ちゃん」と言われているし、私も写真を見ると「赤ちゃんじゃん!」と驚くほどなので、勝手に子どもというフィルターをかけて見てしまうことがあって。でも、そのフィルターをぶち破ってくるときもあります。

武元:ぶち破ってくる(笑)。どんなときに?

増本:パフォーマンスが色っぽいし大人っぽくて。ライブ中も髪をかき上げたりするじゃん、たまに?

武元:え、してる? 本当!?

増本:うん。ヘアスタイルを気にしないほど激しく踊っていて、前髪が左右に分かれているときもあるから。髪の毛の分かれ目からチラッとのぞく目線が「40年間ぐらい生きてきた人」みたいな(笑)。

武元:悪口でしょ(笑)。

増本:ううん、そうではなくて(笑)。
場数を踏んでいるからこそです。40年間ぐらいダンスを追求してきた人のように見えるというか。加入から4年目とは思えないほど、舞台慣れしているように見えるんです。武元さん自身は「本番前に緊張するタイプ」と言っているけど、それが意外なので驚いています。

――パフォーマンス以外でも、武元さんから「大人っぽさ」を感じられる部分はありますか?

増本:どんなにイジられても受け入れられるのがすごいです。私はイジられると「何だ~!?(怒)」と返してしまうので(笑)。武元さんはイジられても「はいはい」と受け流せるんですよ。その場の空気や流れを邪魔せず上手に消化するし、ちっちゃい子どもには無理です!

武元:ハハハ。ちっちゃい子どもには無理かも(笑)。

増本:その場でカッとならないのは、本当に大人っぽい。以前は、同期の井上(梨名)さんからイジられるとふざけながら言い合っていたけど、最近は受け入れているのをよく見ます。

武元:大人になってきたのかな。


――舞台裏が見えるエピソードにほっこりしました。ちなみに、楽屋でお2人はどのように過ごしていますか?

増本:遊びモードのときに武元さんを誘うけど、断られます。

武元:そうかなぁ…。まあ、そうか(笑)。

増本:付き合ってくれるのは、最年少の(山崎※)天さんぐらいだし。だから、天さんが大人になってしまうのが一番怖いです!(※山崎の崎は正式には「たつさき」)

武元:遊び相手になってくれるから(笑)。でも、綺良ちゃんとはすごく相性が合うとか、プライベートでも連絡を頻繁に取るとか、楽屋でめっちゃ話すとかはないけど、同い年ならではの空気感はやっぱり特別なんです。同級生としてこうしてインタビューを受けられているのも、大事ですし。何年経っても一緒に年を重ねていくので、貴重な同い年として大切にしたい存在です。

増本:ありがとうございます。

武元:(笑)。

「綺良ちゃんは想像以上にパブリックイメージのまま」

――『そこ曲がったら、櫻坂?』(テレビ東京/毎週日曜24時35分)では、増本さんのユニークな言動が注目されることもあります。
武元さんから見て、増本さんのそうしたパブリックイメージと異なる一面はありますか?


武元:皆さんそれぞれの印象があると思いますけど、綺良ちゃんは想像以上にパブリックイメージのままです(笑)。本当は「大人しい」とか「真面目」ということもなく、このまま。でも、ライブ前の綺良ちゃんは熱くなります。

増本:熱い!?  気が付かなかった。

武元:うん、熱い。苦手なことに対して、食らいつこうとする精神がすごいんです。自分ができるようになるまでとことんいろんな人に聞いて、リハーサルではメンバーや協力してくださっているダンサーさんを頼りながら、努力を重ねています。見ていると「燃えているんだな」と伝わってくるし、ライブ前に見られる“貴重な綺良ちゃん”という感じがします。

――努力家であるのが十分に伝わってきました。片や、武元さんはバラエティー番組でのけん引役など、グループを盛り上げようと熱くなっている姿も印象的です。増本さんが考える、そんなイメージとは異なる武元さんの一面は?

増本:見ていて心配になるぐらい、肩に力を入れているときがあるなと思います。常に強くいられるよう頑張っているし、とことん自分を追い詰めているように見えるんです。
一緒に参加した「BACKS LIVE!!」で、先輩の(渡邉)理佐さんから「頑張ったね、良かったね」と声を掛けられて、泣いていたのを見たことがあって。武元さんが「そこまで張り詰めていたんだな」と思いました。

常に限界まで張り詰めていると私たちも感じられるほど、自分に厳しいんですよ。私が武元さんだったら「一生練習しない」と思えるほどダンスが上手なのに、目線や顔の角度まで細かく研究するほど妥協しない人なので。たまに心配にもなるので、無理はしないようにしてほしいです。頑張り屋さんの姿勢は、私も評価しています。

武元:ありがとうございます(笑)。評価してくれてうれしい。

増本:曲げずにこのままでいてほしいです。…うれしいですか?

武元:うれしいです(笑)。

――なんだか、お2人のやり取りがほほ笑ましい限りで(笑)。最後にもう1問。
お2人のパブリックイメージについて、本人がどう思っているのかも気になります。本音では「ここが違う!」と思っているなど、思いの丈をできる限り教えてもらえればと思います。


武元:あの~、頼めば面白いことを言えると思われていて。グループのオンラインミート&グリート(オンラインでのファンとの交流イベント)では、ボケたらツッコんでくれると思われているんです(苦笑)。でも、ツッコんでいいかどうか分かりづらいボケを振られるときも正直あって…。

例えば、グループの番組についての話題で「このシーン見たよ」と言われても、別のメンバーが登場した場面の話だったり。本気で間違えているならツッコんでも傷つけてしまうし、気を使ってサラッと流したら、次の機会に「ごめん。あれボケだったんだ」と言われたこともありました。ふざけている姿がパブリックイメージになり過ぎているけど、全部ふざけているわけではなくて。一生懸命にやるべきことをやっているし、ん~…。真剣ですと伝えたいです(笑)。

――武元さんが一生懸命なのが、改めて伝わってきました。かたや、増本さんはユニークな言動が注目されたり、ご自身のパブリックイメージについてどう感じていますか?

増本:ちょっと変わっている人だと言われて。実際は「真面目なんだよね」「大人しいんだよね」と、グループの公式アプリから心配のメッセージを頂くこともあるんです。でも、私は見ての通りなんです。だから、ありのままでレギュラー番組の収録にも臨んでいるし、ライブでの振る舞いも普段のままだから、無理はしていません。真逆です。

武元:真逆って?

増本:全然悩んでいないので。素だよ、心配ないよと伝えたいです(笑)。

(取材・文:カネコシュウヘイ 写真:上野留加)

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