第106作目となる連続テレビ小説『ちむどんどん』で、ヒロイン・比嘉暢子(のぶこ)役を務める女優の黒島結菜。本土復帰50年となる沖縄を舞台に、沖縄料理に夢を馳せる元気で明るくマイペース、そして食べることが大好きなヒロインを演じることに黒島は「役に引っ張られて、人見知りな性格がなくなったかも」と良い効果が出ていることを明かす。
【写真】爽やかなセーラー服姿の黒島結菜
■「食べないと力が入らない」もりもり食べて元気に撮影
沖縄本島の北部・やんばる地域のさとうきび農家に生まれた4人きょうだいの次女・暢子。黒島自身も沖縄県出身という共通点があり「朝ドラのヒロインということ以上に、沖縄の話でヒロインを務められるということがすごく特別な気持ちです」と郷土愛を述べる。
これまでも連続テレビ小説は『マッサン』(2014年~2015年)『スカーレット』(2019年~2020年)と出演経験があるが、ヒロインとして臨むことに「スケジュールを見ると『暢子、暢子、暢子、暢子…』と出番の連続みたいな感じだったので、『やっぱりそうか…』と構えていたのですが、もちろん大変さはありますが、今のところ楽しく撮影ができています」と順調に撮影が進んでいることを報告する。
暢子は、喜怒哀楽をストレートに表現し、運動が得意な活発女子。そして食べること、おいしいものをこよなく愛する。黒島は「おいしいものをおいしく食べるというのは、一番遠慮せずにやろうと思っています」と語ると「食べるシーンのときにセリフがあると、ちょっと遠慮して小さいひと口になりがちなのですが、あまり意識せずもぐもぐしたいです」と意気込む。
食事のシーンも多数登場するが、黒島は「お昼はお昼でしっかり食べています」と笑顔を見せると「撮影のおいしいご飯のために、ちょっとお腹を空かせて臨もうというときもあって、そういうときは撮影なのですが、思い切り遠慮なく食べています。撮影がタイトなので、すぐにお腹が空いちゃうし、食べないと力が入らないんです」ともりもり食べて元気に撮影していることを明かしていた。
劇中、暢子は飛んだり跳ねたり元気いっぱいの姿を見せる。黒島は「私は自分の感情を普段あまり出さないので、こういう風に明るくハキハキした役をやると、良い意味でプライベートも引っ張られます」と語ると「人見知りがちょっとなくなった気がします」と好影響があることを明かし「前向きなキャラクターを演じるのはすごく楽しいですし、良い面がいっぱいあります」と笑顔を見せていた。
■竜星涼、川口春奈、上白石萌歌とはすでに「本当の家族みたい」
注目は、第1週に登場する沖縄の自然が映し出されるドローンカットだという。「風が強く、もしかしたら撮影ができないかも…という不安要素がある中、沖縄の美しさが一瞬で分かるようなすてきな映像と『この物語が始まるんだ』という力強いカットが撮れたなとテンションが上がりました」と撮影を振り返っていた。
暢子は4人きょうだい。長男・賢秀役の竜星涼、長女・良子役の川口春奈、三女・歌子役の上白石萌歌とは、すでにコミュニケーションはバッチリだという。「昨年11~12月に沖縄ロケを行ったのですが、同じホテルに泊まっていたので、撮影が早く終わったときは、みんなで部屋に集まっておしゃべりしたので、グッと距離が縮まりました。今は沖縄から東京に上京したシーンを撮影していて、みんなと会えないのがすごく寂しくて、本当の家族みたいになっています」。
撮影を通して黒島は「改めて帰る場所があるというのは、とても大きな心のよりどころになっていると実感しました」としみじみ語ると「コロナ禍でなかなか気軽に実家に帰ることが難しくなったからこそ、とても大切な場所だなと感じています」と故郷への思いを吐露していた。(取材・文:磯部正和)
連続テレビ小説『ちむどんどん』は4月11日スタート。NHK総合にて毎週月曜~土曜8時放送(土曜は1週間を振り返り)。