作家・池井戸潤による累計発行部数50万部突破の小説をドラマ化し、10月に放送・配信スタートする『連続ドラマW シャイロックの子供たち』の主演を井ノ原快彦が務めることが発表された。池井戸作品への出演および、WOWOWの連続ドラマWへの出演は、本作が初となる。
【写真】井ノ原快彦主演でドラマ化される池井戸潤『シャイロックの子供たち』書影
原作は、池井戸が「ぼくの小説の書き方を決定づけた記念碑的な一冊」と明言し、作家人生の転機として位置付けてきた作品。タイトルの「シャイロック」とは、シェイクスピアの戯曲『ヴェニスの商人』に登場する、強欲な金貸しのこと。本作は、銀行という組織を通して、普通に働き、普通に暮らすことの幸福と困難さを鮮烈に描いた傑作群像劇だ。監督は鈴木浩介、脚本は前川洋一が務め、『連続ドラマW アキラとあきら』『連続ドラマW 鉄の骨』に続いて、再び池井戸作品でタッグを組むこととなる。
井ノ原が演じる西木雅博は、出世コースを外れるが部下からの信頼が厚い銀行員。ある日、東京第一銀行・長原支店内で100万円の現金紛失事件が発生する。西木は自らの部下である女性行員が疑われると、真犯人をひそかに追い始める。しかし、事件を追っていたはずの西木が突然、失踪してしまう。現金紛失事件と西木の失踪。2つの謎と長原支店の行員たちの物語が交錯していく。やがて現金紛失事件の裏に隠された「不正」が明らかに。果たして、西木が失踪した驚きの真相とは…。
以前から池井戸作品に興味を抱いていたという井ノ原は、「池井戸さんの作品に主演することの重みを感じております。そして、西木という男が作品の中でどう輝いていくのか、今からワクワクしています」と意気込みを語る。
原作者の池井戸は、本作のドラマ化について「『シャイロックの子供たち』は、私の作品中、もっとも映像化が難しいだろう一冊です」と語り、「主演の井ノ原快彦さんが難役である西木をどう演じるのか、いまから楽しみでなりません」と期待を寄せている。
『連続ドラマW シャイロックの子供たち』は、WOWOWにて10月放送・配信スタート。
コメント全文は以下の通り。
<コメント>
■井ノ原快彦(主演・西木雅博役)
この度『連続ドラマW シャイロックの子供たち』に主演させていただくことになりました。西木雅博役の井ノ原快彦です。
以前から、池井戸潤さんの作品に興味を抱いておりましたので、非常にテンションが上がっております。また、池井戸さんの作品に主演することの重みを感じております。そして、西木という男が作品の中でどう輝いていくのか、今からワクワクしています。
銀行が舞台のお話です。人間の欲、愛憎渦巻く中、西木という男がどう立ち回っていくのか。
いろいろ大変な世の中ではありますが、エンターテイメントとして素晴らしい作品です。そして、僕が演じる西木という役は緊張感の中にも、ふわっとしたあたたかさのある人だと思います。安心して『シャイロックの子供たち』の沼にハマってください。どうぞご期待ください!
■池井戸潤(原作者)
『シャイロックの子供たち』は、私の作品中、もっとも映像化が難しいだろう一冊です。
果たしてこの事件の真相とはいかなるものなのか? 挑む謎は同じでも、その真相は手がける映像クリエイターが自らの手で解き明かすしかない―そんな小説です。果たしてWOWOWのこのドラマでは、どんな真相を用意されているのでしょう。
主演の井ノ原快彦さんが難役である西木をどう演じるのか、いまから楽しみでなりません。
■青木泰憲(プロデューサー)
『シャイロックの子供たち』は、以前から映像化したいと考えていた小説です。
池井戸さんの小説は『空飛ぶタイヤ』、『アキラとあきら』など、これまでに5作品を連続ドラマ化してきましたが、そのどの小説よりも『シャイロックの子供たち』の映像化は難しく、なかなか進まずにおりました。
今回ようやく突破口がみえて連続ドラマ化させて頂くこととなり、早く皆様にお届けしたいという気持ちで胸が高鳴っています。