元HKT48のメンバーで女優の兒玉遥が主演を務める映画『空のない世界から』が、10月21日より全国公開されることが決定。併せてポスタービジュアル、場面写真、特報映像が解禁された。



【動画】兒玉遥が熱演 『空のない世界から』特報

 本作は、日本がまだ世界各国に比べ支援が足りていない、そして支援があっても上手く浸透していない「シングルマザー」の現状を、より身近に感じて欲しいという願いを込めて生まれた。特に注目したのが、無戸籍になってしまう子供がいるという現実。日本には1万人の無戸籍者がいると言われている。学校に通えない、健康保険証がないから予防注射が受けられない、身分証明書がないからまともな働き口が得られない…生まれてきた子供たちにとって由々しき問題だが、それは親だけの責任なのか? そんな観点から「シングルマザー」と「無戸籍者」に焦点を当てた物語を創り出した。

 HKT48を卒業し本格的に女優として活躍を始めている兒玉遥が、シングルマザーとして懸命に生きながら、無戸籍である子どもに負い目を抱えながら葛藤していく姿を体当たりで演じている。共演は、佐藤江梨子、上村侑、窪塚俊介、本宮泰風、根岸季衣、小沢仁志ら。監督は、現代的アウトローを巧みに演じ分ける俳優・小澤和義が務め、独特な世界観でこの「弱い立場の人間が前向きな決意ができる優しい物語」を描き出す。

 暴力を振るう旦那から逃げ出してきた麻衣香(兒玉)がたどり着いた場所は、郊外にポツリとたたずむラブホテル。誰にも知られぬよう、住み込みで働きながら娘のさくら(つむぎ)を育てて早7年、さくらは小学校に通う年齢に。しかし戸籍を取得しておらず、麻衣香は娘にどうしてあげたらいいのか分からない。そんな時彼女の背中を押したのは、世の中から「必要ない」とされている人々だった―。

 主演の兒玉は「今回初めてシングルマザー役に挑みました。
自分に与えられた環境の中で戸籍のない娘を育てる為に必死で生きていく母親を演じています。困った時、弱った時『助けて』と声をあげて良い。もっともっと。そんなメッセージと共に見終えた時には、ちょっとした希望を感じられるような作品になっています」とコメント。

 小澤監督は「文字通り、心に深い傷を抱え“下”ばかり向いて生きて来たシングルマザーのお話です。兒玉遥さん演じる主人公がどの様に人としての“強さ”を取り戻して行くのかを、細かい心理描写を交え作り上げた作品です。私は今までは何らかはアクションが絡む作品を撮って来ました。今回は初めてのヒューマン映画と言う事で、気合い十分で撮影させて頂きました」としている。

 映画『空のない世界から』は、10月21日より全国公開。

 コメント全文は以下の通り。

<出演者・監督によるコメント全文>

■主演・兒玉遥
今回初めてシングルマザー役に挑みました。
自分に与えられた環境の中で戸籍のない娘を育てる為に必死で生きていく母親を演じています。

困った時、弱った時「助けて」と声をあげて良い。もっともっと。そんなメッセージと共に見終えた時には、ちょっとした希望を感じられるような作品になっています。
是非、沢山の方に見てもらいたいです。

■佐藤江梨子
アゲハ役で出演させて頂きました。
台本を拝見した時に胸が熱くなり、軽い熱中症に近いくらい読んだ後に夜になっても胸がドクドクして、寝ようとしても何度も『空のない世界から』のシーンが目を瞑ると出てきました。
小澤和義監督は明るく優しく皆さんに接してらしたので、楽しい撮影現場で兒玉遥さんはじめ、出演者の皆さん穏やかな方ばかりで癒されました。

■上村侑
チャン君役を演じました。上村侑です。
僕が演じたチャン君という留学生は、日本に滞在できなくなるかもしれないという問題を抱えています。外国人だから、シングルマザーだから、と排他的になりがちな世の中で、煙たがられてきた人々が形になったような作品です。
それぞれ違った問題を抱えた人々が集まり、支え合う中でそれぞれの問題を解決していく、心温まるお話です。

皆さんぜひ劇場でご覧ください。

■窪塚俊介
みんなそれぞれ事情があって今を生きてる。
現状を変えたいと思っても容易に変えることなんかできないし、スーパーマンが助けになんて来てくれない。
それでも生きていかなくちゃいけないのだから、ほんのちょっとでもいいから前を向こうとすることが大切だと思った。
そうしたら、勇気を出した分ちょっとずつでも今より良くなっていくと信じたい。

■監督・小澤和義
文字通り、心に深い傷を抱え“下”ばかり向いて生きて来たシングルマザーのお話です。
兒玉遥さん演じる主人公がどの様に人としての“強さ”を取り戻して行くのかを、細かい心理描写を交え作り上げた作品です。
私は今までは何らかはアクションが絡む作品を撮って来ました。今回は初めてのヒューマン映画と言う事で、気合い十分で撮影させて頂きました。支えて頂いたスタッフ、キャストの方々には本当に感謝しております。ヒューマンはアクションより疲れる事を痛感致しました(笑)

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