奥浩哉、押井守らが激賞！　“特殊効果の神”フィル・ティペット監督作『マッドゴッド』新場面写真7点解禁 (2022年10月13日)

“特殊効果の神”ことフィル・ティペットによるストップモーションアニメ『マッドゴッド』より、新場面写真7点が解禁。併せて、漫画家の奥浩哉や映画監督の押井守ら著名人が本作に寄せたコメントも到着した。【写真】地底ディストピアの多様な世界観を垣間見ることができる、映画『マッドゴッド』新場面写真 『スター・ウォーズ』『ロボコップ』『スターシップ・トゥルーパーズ』シリーズなど、誰もが知る名作の特殊効果を手掛け、アカデミー賞を2度受賞、その後のSF作品に多大な影響を与えた巨匠フィル・ティペット。本作は、ティペットが30年の制作期間をかけ執念で完成させたストップモーションアニメで、地獄のディストピアを巡るダークファンタジーだ。 今から約30年前、ティペットは『ロボコップ2』（1990）の撮影後に本作『マッドゴッド』のアイデアをひらめき、地道に製作を続けていた。だが、『ジュラシック・パーク』（1993）で時代が転換点を迎え、ティペットの代名詞である手作りの視覚効果から、業界が本格的にCG映像へと移行。「俺の仕事は絶滅した」とプロジェクトは中断された。 それから20年後。ティペット・スタジオの若きクリエイターたちが倉庫を掃除しているときに奇跡的に当時のセットを発見し、彼らの熱望により企画が再始動。フィルは新世代のアーティストや職人に教え、愛情込めた作品を蘇らせた。さらに、クラウドファンディングで世界中のファンからの応援も集まり、2021年シッチェス映画祭で上映されると絶賛を受けた。 人類最後の男に派遣され、地下深くの荒廃した暗黒世界に降りて行った孤高のアサシンは、無残な化け物たちの巣窟と化したこの世の終わりを目撃する―。 このたび、新場面写真7点が解禁。衝撃な光景を目撃したかのように見開かれた血眼や、鉄鋼のマスクをつけて殴り合う凶暴な獣、電気椅子に並んで座らされる巨人たち（右下の足元にいる小さな人物が主人公のアサシン）、毒々しい色合いの空間でトランプに興じるノミたちなど、地底ディストピアの多様な世界観を垣間見ることができる写真となっている。 アメリカでは、スティーヴン・スピルバーグ、ギレルモ・デル・トロ、ポール・ヴァーホーヴェンなどそうそうたる映画監督たちから敬愛されるティペット。今回、日本でいち早く本作を鑑賞した、漫画家の奥浩哉、映画監督の押井守、ゲームクリエイターの小島秀夫、ラッパーでラジオパーソナリティのライムスター宇多丸の著名人4名から、ティペットへの敬意がにじむコメントも到着した。 漫画家の奥浩哉は「ハリーハウゼンにつぐストップモーションの大家フィル・ティペット。スターウォーズを作った天才達の一人だけど、大天才も時代の流れ（3DCG）には敗れ去って行った。しかし、ストップモーションにおいては未だ比肩する者がいないくらい凄味がある。この映画はフィル・ティペットの本気を感じる」とコメント。 映画監督の押井守は「フィル・ティペットの執念が生み出した悪夢の世界。彼の頭蓋に宿った究極の妄想。それなりの覚悟をしてから鑑賞すべし」と語っている。 ゲームクリエイターの小島秀夫は「この世界観、デザイン、動き、絵作り、全てが堪らない！ こんなにも狂っていながら、キュートでアート。“職人”から解放された“クリエイター”ティペットの生き様全てをコマ撮りする。これぞ、老獪と熟成によるカタルシス。僕もこんなMADでGODなクリエイターになりたい」とコメント。 ライムスターの宇多丸は「30年を経てついに結晶した巨匠の個人的ビジョンは、堀貴秀のやはり驚異的“個人作品”である『JUNK HEAD』とも激しく共鳴する、奇想に満ちた暗黒地下世界ライドだった……まさに時空を超えたマジック！」と言葉を寄せた。 映画『マッドゴッド』は12月2日より全国順次公開。