俳優の林遣都、高梨臨、佐藤隆太がトリプル主演するU‐NEXT制作のドラマ『MALICE(マリス)』が、9月にU‐NEXT独占配信されることが決まった。

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 本作は、とある大学の事務局長が殺害された事件の担当所轄刑事と、殺人の容疑を掛けられた女性、そしてスクープを狙う雑誌記者が、“真犯人”を追い詰めていく、今までにないヒューマンサスペンスドラマ。



 第1話は「刑事」、第2話は「容疑者」、第3話は「記者」…と、警察、事件関係者、マスコミという3つの視点から、事件の裏に潜む「MALICE=悪意、敵意、恨み」に迫り、真相を暴いていく。仕事だけでなくそれぞれのプライベートにも焦点を当てる多角的な描写により、きれい事だけでは生きていけない現実世界であがく人々の生きざまや本音が浮き彫りになる。

 脚本は、映画『モエカレはオレンジ色』やドラマ『特捜9』シリーズ(テレビ朝日系)の山岡潤平と、ドラマ『純愛ディソナンス』(フジテレビ系)『サワコ ~それは、果てなき復讐』(BS-TBS)の武井彩が担当。

 清濁併せ持つキャラクターの痛快な駆け引きと暗躍ぶり、そして、事件を通じて生まれる登場人物の葛藤や不和、情報に振り回される世論が、3人の視点を通していかにシニカルかつスピーディーに描かれるのか。スリル満点の完全オリジナルストーリーは必見だ。

 『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)『世界は3で出来ている』(フジテレビ系)『初恋の悪魔』(日本テレビ系)などに出演してきた林が演じるのは、翔東大学の事務局長・小園洋平が殺害された事件を追う所轄の刑事・星野尚人(ほしのなおと)。
正義感が強く長いものに巻かれるのを嫌うがゆえに上司から疎まれる星野は、捜査一課の方針に疑問を抱き、アルコール依存の父親など家族の問題を抱えながらも信念を持って捜査に挑む。

 また、映画『ライク・サムワン・イン・ラブ』で主演を務め、以降、話題作への出演を重ねる高梨がふんするのは、小園殺害の容疑者となる谷村夏帆(たにむらかほ)。准教授昇進を狙う大学講師の夏帆は、出世のために小園と不倫関係となり、ある日、小園殺害の容疑者に仕立てられる。幼い頃に自分を捨てた父親への憎しみを糧に困難を乗り越えてきた夏帆は、自らの潔白を証明すべくこの難局に向き合う。

 それから、『ROOKIES』(TBS系)や『海猿』シリーズなどで知られ、近年は多様な役柄で演技の幅を広げている佐藤が演じるのは、週刊誌記者の丸山奏太(まるやまそうた)。離婚調停中で娘の親権争いの優位に立ちたい丸山が、定時退勤できる部署に異動するために上司から突きつけられた条件は“手柄を立てる”こと。
丸山は、スクープを狙ううちに殺人事件を追うことになる。

 それぞれ個人的な問題と思惑を抱えながら、一歩ずつ真実へと近づいていく三人。どのような結末が彼らを待っているのか注目だ。

 ドラマ『MALICE』は、9月からU‐NEXTで見放題独占配信予定。

 今回発表されたキャスト&プロデューサーのコメント全文は以下の通り。

<キャストコメント全文>

・林遣都

 誰かが誰かを陥れ、無関係の誰かが無自覚な追い討ちをかける。
最近よく目の当たりにする光景ですが、悪意とは、こうした出来事の中に渦巻いているように思います。ただそれとは別に、自分の心、大切な人、守りたいものの為にやむを得ず人が人を傷付けてしまうことも世の中には沢山あって、悪意とは、人間が思考して生きている限り理性を超えて湧き上がってくるものだとも感じます。人を傷付けさえしなければ、きっと心は豊かでいられるはず。自分を大切にしていれば、人も大切にできるはず。私はそう信じて生きていきたいです。 星野尚人

・高梨臨

 私の演じる夏帆は、育った境遇から出世欲が強く、独りで生きてきたという思いもあり周りからみたら冷酷な人間に見えると思いますが、夏帆の視点から描かれると、それだけではない弱さや人間らしさも見えてきます。
このドラマは3人の視点から物語を描いているので、夏帆の感情は芯に持ちつつ、他の2人の視点の話ではその2人に映る夏帆を意識して演じました。今回いただいた夏帆という女性は自分自身とはとても離れている人物だったので、気持ちを作っていくのがとても難しかったです。悩みながらもこのようなチャレンジングな役を演じる機会をいただいて、不安が混じりながらも、それよりも遥かに上回る興奮を日々感じています。
 みなさんに今までにない感覚のスリルを楽しんでいただけるように、精一杯作り上げていきたいと思っております。楽しみにしていてください。

・佐藤隆太

 自分にとっての正義が時に誰かを傷つけたり、ある人にとっては悪意と受け取られてしまったり。
日々考える事ではありますが、今回、丸山という男を演じながら「僕も気をつけよ…」と、改めて感じております。普段は見せなくても、当然その人その人に抱えているモノがあって。誰かと接する時には最低限の想像力と優しさを持っていたいな、なんて事を思います。
 丸山さんは、娘の親権を取るという大きな目的に向かって動いている一方で、ちょいちょい詰めが甘い所がありまして(笑)。その人間臭さに演じ甲斐を感じています。
 仕事も性格も置かれている立場も全く違う3人が、どのようにして事件に立ち向かうのか、是非ご覧になって下さい。


・森安彩プロデューサー

 何年も前から温めてきたこのオリジナル企画が、ついに実現することをとても嬉しく思っております。
 描きたかったのは、“生身の人間たちの等身大の葛藤”です。
 心身共にハードで、世間から要求される事柄も多い職種である、刑事、教師、記者。
 “正義”のための仕事のはずなのに、組織にいるがための妥協や、周囲からの期待に応えるための自己犠牲等を伴い、“正義”を貫き通すことが困難な仕事でもあると思います。

―――そんな理想と現実の狭間でもがく3人の主人公の“渇き”とそこからの“解放”を克明に、そして臨場感を持って、描きます。
 ジャンルで言うとヒューマンサスペンスですが、同時に誰しもが日常の中で感じる生きづらさや、陥りがちな人間関係の溝、そして家族の絆と再生を描いており、幅広い世代の方に共感し、楽しんで頂けるドラマだと思います。
 また、毎回主人公が変わり、目線も変わっていく仕掛けは、このドラマならでは、です。
 そんな原作のない、チャレンジングなオリジナル企画に賛同し、参加を決意して下さったスタッフ、キャストの皆様と、企画を採択して下さったU-NEXTの皆様に心より感謝しております。今はまだ絶賛撮影中ですが、林さん、高梨さん、佐藤さんをはじめとするキャストの方々の迫真の演技と、スタッフの渾身の映像を見ていると、素晴らしい作品になること間違いなしと確信するほかありません。
 ぜひぜひ楽しみにしていて下さい!