ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』(7月27日より上演)の主人公であるビリー・エリオット役に浅田良舞、石黒瑛土、井上宇一郎、春山嘉夢一の4人が決定。あわせて、歴代公演で特別番組のナビゲーターを務めてきた綾瀬はるかからコメントが到着した。



【写真】作品のファンである綾瀬はるか、今年の公演にも大きな期待を寄せる

 原作は、1980年代のイギリス北部の炭鉱の町を舞台に、バレエダンサーを目指すひとりの少年と彼を取り巻く大人たちの姿を描いた映画『BILLY ELLIOT』(邦題『リトル・ダンサー』)。2000年に上映されると全世界で高く評価され、50近い賞を受賞、2005年にはリー・ホールが脚本・歌詞、映画と同様にスティーヴン・ダルドリーが演出を担当、エルトン・ジョンが音楽で加わりミュージカル化。2006年には英国ローレンス・オリヴィエ賞4部門、2009年にはトニー賞で10部門を獲得した。

 日本では2017年に日本人キャストで初演。開幕に向けて約1年に渡るオーディションを経て選ばれた主演と、同じくオーディションで選ばれた大人キャストが約16万人の観客を熱狂させ、菊田一夫演劇賞大賞や読売演劇賞選考委員特別賞など数多くの演劇賞を受賞。2020年には新たな主演を迎え再演された。


 ビリー・エリオットは、演技や歌だけでなく、バレエ、タップダンス、器械体操など様々な分野において高い能力が必要になる難役。そのため、本作品では上演の度に長期トレーニングと並行してオーディションを行い、ビリーを選出してきた。その成果として、主役を演じた子どもたち3人が、ロンドン初演後の2006年ローレンス・オリヴィエ賞、ブロードウェイ進出後の2009年トニー賞、双方の主演男優賞部門で史上初の3人同時受賞を果たすほど。

 今年も、初演、再演と同じく1年以上に渡るレッスン形式のオーディションを実施。2023年3月、応募総数1375名の中から書類審査を通過したのはわずか215名。さらに、第1次オーディションで11名、第2次オーディションで7名が残り、浅田、石黒、井上、春山が主役に決定。
11歳前後の少年にしか演じられないビリー役は、彼らにとっても人生一度きりの挑戦となる。

 共演は、ビリーのお父さん役に益岡徹鶴見辰吾、ウィルキンソン先生役に安蘭けい、濱田めぐみ、おばあちゃん役に根岸季衣、阿知波悟美、トニー(兄)役に西川大貴、吉田広大、ジョージ役に芋洗坂係長、オールダー・ビリー役に永野亮比己、厚地康雄、山科諒馬ら。

 初演、再演と稽古場から本番までビリーの成長を見守り、作品のファンだと語る綾瀬は、今年の公演にも大きな期待を寄せているようで、「はじめて『ビリー・エリオット』を観た時の心が波打つような感動をおぼえています。ビリー役は1年をかけて、様々な能力を高く要求されるオーディションで選ばれますが、子供たちの一生懸命で、直向きな挑戦が、物語の中にいるビリー少年に息を吹き込み重なっていくのだと思います。まだご覧になったことがない皆様にも、是非小さなダンサーの挑戦と躍動していく姿を観て頂きたいです」とコメントを寄せている。

 Daiwa House presentsミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』は、東京・東京建物Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)にて7月27日~8月1日(オープニング公演)、8月2日~10月26日(本公演)、大阪・Skyシアターにて11月9日~24日上演。


 ※浅田良舞、石黒瑛土、井上宇一郎、春山嘉夢一のコメント全文は以下の通り

<コメント全文>

■浅田良舞

バレエ教室の先輩が初演と再演のビリー役に選ばれていたので、「次は自分がビリーになりたい」と思って応募しました。オーディションでは、初めて経験したタップダンスや器械体操も上達できて、とにかく精一杯、自分のやれることを全力でやり抜きました。合格を聞いた時は表情に出せなかったのですが、実は1人になった瞬間、飛んで喜びました。お客さまが感動し、「自分もビリーのようになりたい!」と感じてもらえるようなビリーにしたいです。特に、僕も感動した「アングリーダンス」で感情を出し切れるように頑張りたいです。

■石黒瑛土

初演と再演を観た時、ビリーのエネルギーがとても伝わってきて、「自分もやってみたい!」という気持ちになりました。
オーディションでは、前向きな気持ちを忘れず、自分の持っているものをすべて出し切ろうと思いました。合格できたときは本当に最高な気持ちで、すぐに写真撮影や取材が始まって、ワクワクが止まりませんでした。ビリーは夢を追いかけ、誰がなんと言おうと自分の意志は曲げずに頑張る少年です。僕も全力で練習に励み、これまでにはない“常識を打ち破る”ビリーになりたいです。

■井上宇一郎

『ビリー・エリオット』の映像を観て感動して応募しました。オーディションではみんなと新しいことを学べて、やってみたかったタップダンスにも挑戦できて、楽しく頑張れました。
ビリー役に決まった時はビックリしすぎて、今でもまだ実感が湧いていません。僕にとってのビリーは“挑戦”です。お客様に元気を与えられるように、自分のエネルギーを出し切って踊りたいです。初めて挑戦する演技でも感情をうまく引き出せるように、そして、器械体操もきれいにカッコよくできるように頑張ります。たくさん練習をして、お客さまを楽しませることのできる、最高のビリーになりたいです。

■春山嘉夢一

母に連れて行ってもらった『ビリー・エリオット』の感動が忘れられず、「自分もビリーになりたい!」と真っ先に応募しました。
バレエを踊っていると、時間を忘れるほど無我夢中になれるところがビリーに似ていると思います。オーディションを通して、最初はできなかったことが、どんどんできるようになってきて、毎日が楽しかったです。ビリー役に決まった時は、世界一幸せな気分でした。ビリーは希望に満ちていて、「必ず夢を叶える!」という強い意志のある少年です。僕も自分らしいビリーを追究して、お客さまに希望を与えられるようになりたいです。