Snow Man・ラウールが3年ぶりに映画単独主演する『赤羽骨子のボディガード』。「和気あいあいとしてますね。
【写真】ラウール、拘束シーンにも体当たり
◆猛特訓を積みハードなアクションシーンにも挑戦
3月末の汗ばむ陽気に包まれた日。関東近郊の巨大な倉庫のセットで昼夜逆転、完全ナイター体制で映画『赤羽骨子のボディガード』の撮影が和気あいあいと行われていた。
原作は現在も週刊少年マガジン(講談社)で好評連載中の、丹月正光による同名コミック。監督は映画『変な家』が大ヒット中の石川淳一が務める。主人公は見た目はオラオラ系、中身はピュアピュアの金髪ヤンキー高校生・威吹荒邦(ラウール)。荒邦の目的はただひとつ! とある事情で命を狙われることになった、密かに想いを寄せる幼なじみの赤羽骨子(出口夏希)を、彼女にバレることなく卒業までの1年間守り抜くこと。だが骨子のボディガードは荒邦だけではなかった……。
ラウールが、映画『ハニーレモンソーダ』以来の単独主演に挑むこの夏いちばんの話題作。『ハニレモ』と同じく再び鮮やかな金髪スタイルでスクリーンに降臨するラウールだが、3年前と比べて明らかにたくましくなった姿はボディガードとしての貫禄十分。撮影前から猛特訓を積んだというハードなアクションシーンの数々でも、その高い身体能力を見せつける。
この日の撮影は骨子以外の3年4組のメンバーが勢揃い。
そんな荒邦の前に颯爽と現れるクラスメイトたちも、全員個性爆発の面々。司令塔としてクラスをまとめる染島澄彦(奥平大兼)、骨子の親友で空手家の棘屋寧(高橋ひかる)など、それぞれスペシャリストとして特殊な訓練を受けた精鋭ばかりなのだ。倉庫のシャッターがゆっくり上がり、足元からジリジリと全員の姿が表れる一連の流れは、計算されたライティング効果もありゾクゾクする登場シーン。その後一気に大乱闘になだれ込むシークエンスも大迫力で、ラウールも楽しそうに撮影を見学していた。
深夜の撮影は終始テンション高く進み、ついに染島が荒邦にクラスメイト全員が骨子のボディガードであることを明かす。衝撃の告白を受けた直後の荒邦のアップの表情芝居は、映画全体のトーンを決める重要なもの。セリフこそないものの、様々なバリエーションをラウールと監督で模索していく。「あごを引いて、ちょっと睨みつけるように…」(監督)「少し幼く見えちゃうかな? 本当に微妙なニュアンスですね」(ラウール)など2人で何度も話し合いながら、ベストな表情を突き詰めていく。最終的にどのカットが使われたのかは是非映画館で確認してほしいが、いずれも絶対に諦めない荒邦の目の強さが鮮烈に印象に残った。
◆「メンバーといる時ぐらいのトーク力、培ってきたコミュ力を一番発揮してます」
本作で演じる威吹荒邦と自身の共通点についてラウールは「結構あるかも!」と即答。
苦労したシーンについて尋ねると「コメディの要素のあるシーンで威吹の人柄を演じるのは絶妙な塩梅が必要というか、振り切りすぎてもよくないのかという感じで。威吹くんは積極的に面白いことをするというよりかは、天然な可愛い面白さが良いところなので、それが楽しいけど難しいところでもあり悩みながらも演じています」と告白。また「アクションが課題かなと思います」とも明かすが、「さわりだけですけど今日もありましたし、学校でも何回かやってみて、アクションの撮影とはっていうところが何か分かったので、凄くいい入り方だったなって思いました」と、さすがの身体能力で早くもコツをつかんだ様子。
「和気あいあいとしてますね。学園モノってこういうことだなっていう感じです」と現場の雰囲気を楽しそうに伝えるラウール。共演者とのコミュニケーションもばっちりなようで、「木村昴さんのセリフで『おい、威吹!乱取り稽古しようぜ』っていうのがあって、冗談で僕がちょっとジャイアンっぽい声で『おい、威吹!乱取り稽古しようぜ』って言ったら木村さんが本域のをやってくれてすごく沸きましたね」と笑顔。
ほかにも坂口涼太郎とは美容トークを、現場のムードメーカー土佐兄弟・有輝とは仕事の話や深い話で盛り上がるなどすっかり溶け込んでいる。
撮影を見守った加藤達也プロデューサーは、「これだけ個性的で華やかなキャストさんたちの中心に、負けない存在感で埋もれずにいてくれる方はラウールさんしかいない。彼の天性の明るさ、陽のエネルギーが必ず伝わる作品になると思います。
抜群のチームワークの中で、魅力がほとばしるラウールの演技が楽しみな本作。この夏の話題をさらうことは間違いなさそうだ。
映画『赤羽骨子のボディガード』は、8月2日全国公開。