実写版『白雪姫』が振るわなかったディズニーが、2010年公開のアニメーション映画『塔の上のラプンツェル』の実写映画化を一時中断したことが分かった。人気アニメーション映画の実写化戦略に変化があったようだ。
【写真】“世界一お金をかけた” アニメ版ラプンツェルの髪の毛
ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの長編アニメ50作目として製作された『塔の上のラプンツェル』は、グリム童話を基に、金色に輝く“魔法”の髪を持つ少女ラプンツェルの物語を3DCGアニメーションで描いた意欲作。ゴールデン・グローブ賞や、アニメ界のアカデミー賞とされるアニー賞候補となるなど高評価を獲得し、興行的にも大ヒットを記録。短編の続編映画やアニメシリーズも製作された。
米The Hollywood Reporterによると、映画『グレイテスト・ショーマン』のマイケル・グレイシーが監督を務め、『ソー:ラブ&サンダー』のジェニファー・ケイティン・ロビンソンが脚本を担当し、実写化の企画が進められていたが、この度スタジオ関係者が製作中断を明らかにした。今後のことは何も分かっていないようだ。
2010年代初めから人気アニメーション映画を実写化してきたディズニーだが、最新の『白雪姫』は2億7000万ドル(約394億円)の制作費に対し、北米で6900万ドル(約101億円)、世界でも1億4500万ドル(約211億円)と、興行面で苦戦を強いられていることに加え、批評家からの評価も振るわず、レビュー集約サイト「Metacritic」では50%となっている。
またディズニーでは、この2月にトップの人事異動が行われ、これまで15年近く実写化戦略を率いてきたショーン・ベイリーに代わり、サーチライト・ピクチャーズのデビッド・グリーンバウムが就任した。新しい首脳陣のもと、方針変更があった可能性がある。
なおディズニーでは、この後5月に実写版『リロ&スティッチ』を公開予定。2026年7月公開予定の実写版『モアナと伝説の海』についても、このまま制作が続けられるそうだ。
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